Shinji Kitamura
[東京 27日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場終盤の水準から小幅ドル安の150円前半で取引されている。米金利の上昇が一服となったことで、ドルも高値圏で伸び悩んだ。円買い介入への警戒感も、ドル買いの勢いを鈍らせたという。
ドルは朝方の高値150円半ばから前半へじり安となった。再び節目の5%台へ迫った米10年債利回りが低下へ転じ、ドルが売られた海外市場の流れを引き継いだ。「米金利の上昇がピークを迎えつつあるとの見方が次第に現実味を帯びてきた」(外銀幹部)という。
米商務省が26日発表した第3・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で前期比4.9%増と事前予想の4.3%増を上回り、1年9カ月ぶりの高い伸びを記録した。しかし、米アトランタ地区連銀の経済予測モデル「GDPナウ」が算出する5.4%には届かず、米金利の押し上げにも至らなかった。
前日夕方の円急伸が介入警戒感をあらためて強めたことも、買いが手控えられる一因となった。今月3日にドルが147円前半まで一気に3円急落した「介入騒ぎ」の後、ドルが高値圏から突然、瞬間的に急落する動きが続発している。
市場では「(当局が)従来とは手法を変え少額の覆面介入で存在をぼかし、市場に猜疑心(さいぎしん)を生じさせているのかもしれない」(外銀トレーダー)と警戒する声が出回っている。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 150.10/150.11 1.0569/1.0570 158.64/158.65
午前9時現在 150.36/150.37 1.0562/1.0566 158.84/158.85
NY午後5時 150.38/150.41 1.0560/1.0564 158.83/158.87