[東京 2日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 19312.79 +277.95 寄り付き 19141.93 安値/高値 19115.14─19433.89
TOPIX .TOPX 終値 1554.17 +25.18 寄り付き 1536.06 安値/高値 1535.97─1565.39
東証出来高(万株) 238772 東証売買代金(億円) 27909.96
東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発。上げ幅は一時400円に迫り、1万9400 円台を回復する場面があった。前日までの下げの反動から主力株を中心に買い戻しの動き が強まった。国内外の長期資金流入に対する期待感なども株価上昇を支援したという。も っとも週末の米雇用統計発表を控えており、引けにかけて伸び悩んだ。
東証が公表している空売り比率は1日時点で36.2%と、1月16日以来、約2カ 月半ぶりの高水準まで上昇。市場では「短期筋が売り切った印象だ。きょうは直近の下落 に対する反動高であり、買い戻しが中心」(国内証券)との声が聞かれ、日経平均は前日 の下げ分(172円安)を取り戻した。
前日にはゆうちょ銀行が外国証券や株式などのポートフォリオを3割増やす方針を示 したほか、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は2日発表の中期目標でアクテ ィブ運用の強化などを明らかにし、株価の支援材料となった。前日の先物売買手口ではU BS証券が日経平均先物を大幅に買い越しており、「下がれば海外長期資金が入るとの期 待が強まった」(東海東京調査センター・チーフストラテジストの隅谷俊夫氏)との見方 も出ていた。 野村があす設定する「日本企業価値向上ファンド」で「すでに上限の1500億円に 迫る資金が集まっている」(国内証券トレーダー)との観測も聞かれ、市場心理を強気に 傾けたという。
ただ3日に米雇用統計の発表を控え、米利上げ時期などを見極めたい投資家も多く、 大引けにかけてポジションを落とす動きが強まった。3日の米国市場が休場であることも 買い手控えにつながり、日経平均はこの日の高値から100円以上、上げ幅を縮めて取引 を終了した。
個別銘柄では、エムアップ 3661.T やネオス 3627.T などが買い優勢。LINEが東 京証券取引所への上場手続きを再申請していたことがわかり、関連銘柄が物色された。レ ナウン 3606.T は、日証金発表の融資・貸株残高で3日連続で株不足となり需給思惑の高 まりなどから大幅高となった。
半面、オリンパス 7733.T が続落。ソニー 6758.T が保有株の半分をJPモルガン証 券に売却すると発表。売却された株が市場に放出されるとの警戒感から売りが優勢だった 。
東証1部騰落数は、値上がり1535銘柄に対し、値下がりが247銘柄、変わらず が95銘柄だった。
(杉山容俊)