ドル/円
午前9時現在 83.60/65 1.3574/76 113.48/51
NY17時現在 83.65/70 1.3566/67 113.43/46
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[東京 17日 ロイター] 午前9時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点
とほぼ変わらずの83円半ば。アジア時間帯は輸出勢の売り注文で上値が重く、83円台
半ばでもみ合う展開が予想されている。
アジア時間のここまでの値幅は83.56─69円。前日のニューヨーク市場でつけた
高値83.98円からやや反落し、小動きで推移している。「センチメントは米景気回復
期待のドル買いだが、84円台に輸出がたくさんいるので需給的には重たい。3月分はか
なり売ってしまったようだが、4月から6月向けの輸出の玉が相当ある」(みずほ証券為
替アナリストの鈴木健吾氏)との声が聞かれた。「ただ85円台は注文が少ないので、
(84円台を)上に抜ければ走りだすと思う」(同)という。
この日はアジア時間帯に大きな材料は見当たらない。動意が出るとすれば仲値近辺で、
その後は欧州勢の参加待ちとなりそうだ。米国では新規失業保険申請件数の発表や、バー
ナンキ・連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言などが予定されている。「失業保険申
請件数の結果が悪ければドル/円は83.50円を支えきれずに差し込まれる可能性があ
るが、それでも83.20円付近は堅いように思う。結果が良ければ84円を試すことに
なる」(外為どっとコム総合研究所の植野大作社長)との声が出ていた。
前日のニューヨーク市場では、午前中に発表された米住宅着工件数が予想以上に好調だ
ったことからドルが上昇し、ドル/円は2カ月ぶりの高値をつけた。その後、イランの軍
艦がエジプトのスエズ運河経由でシリアに向かうとのニュースが伝わると、中東情勢への
懸念が高まり原油価格が上昇、より安全な資産とされるスイスフランが買われ、ドルが売
られた。1月の米鉱工業生産指数が低下したことも、ドル売り材料となった。米連邦準備
理事会(FRB)が2011年の米経済見通しを上方修正した直後は一時的にドルが上昇
する場面もあった。
ユーロはスイスフランにつられて上昇し、一時1.3589ドルをつけた。 英ポンド
は英国の利上げ期待が後退したことから、一時1.6ドルを割り込んだ。豪ドルは商品市
況の上昇を受けて1豪ドル=1米ドルの等価(パリティ)を回復した。
(ロイターニュース 久保 信博)