[ロンドン 6日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は6日、中銀が来年半ばまで待って利下げを行う可能性があるとの見方を示した。
金融市場は中銀が来年8月に利下げを開始するとの見方を織り込んでいるが、ピル氏は市場の織り込みが「全く見当違いという感じはしない。少なくとも私にはそう思える」と説明。
「新たな展開がなければ、その時点で金利のあり方を検討したり、見直したりする可能性がある」と中銀主催のオンラインイベントで述べた。「無論、それまでの9カ月間に何も変化しない可能性は極めて低い」とした。
英中銀は2日、政策金利を15年ぶり高水準となる5.25%に据え置き、金利は当面高止まりするとの見方を示した。
ピル氏は、中銀は今後もインフレが高すぎる水準にとどまるリスクに対処し続けると指摘。
また、インフレ抑制に向け経済を減速させることは「簡単ではない」とし、金融政策委員会(MPC)はその政策決定が低所得層に与える影響を十分に認識していると語った。