Steve Holland David Brunnstrom
[ワシントン 28日 ロイター] - 米国がイスラエルに対し、パレスチナ自治区ガザ北部に対し行われたような攻撃が同地区南部で繰り返されることがないよう呼びかけ、南部では民間人を保護し、インフラへの被害を抑えるよう求めていることが米政府当局者の話で分かった。
米当局者は「作戦が(ガザ地区)南部に移行する際、住民の大幅な移動がこれ以上生じないよう最大限の配慮がなされなければならないと、イスラエル政府に対し極めて明確な言葉で強調している」とし、「北部のような規模の避難民発生を南部で繰り返すことはできない」とし、ガザ南部と中部にある電力と水道のインフラのほか、人道支援施設や病院に対する攻撃を避ける必要があると述べた。
こうしたメッセージはバイデン大統領から発せられているとし、イスラエル側は米国の考えを受け入れているという。
米政府は、ガザ地区を実効支配するハマスが10月7日にイスラエルに対する奇襲攻撃を実施した直後はイスラエルの対応に「レッドライン(越えてはならない一線)」はないとの見解を表明。ガザ地区で多数の民間人が犠牲になっていることに国内外の批判が高まる中、バイデン政権は方針を転換しつつある。