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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、FRB新議長の証言見極め

発行済 2018-02-26 17:25
更新済 2018-02-26 17:33
欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、FRB新議長の証言見極め
今日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開を予想する。
平昌五輪を通じ米朝対話への道筋が期待される一方で懸念も残され、上値の重さが意識されよう。
ただ、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長による初の議会証言を前に、ドル売りは仕掛けづらい見通し。


25日に閉幕した平昌五輪では、東アジア地域の安定に向けた各国要人の接触が注目された。
とりわけ、北朝鮮の金英哲朝鮮労働党副委員長などの高官が閉会式出席のため韓国を訪れ、文在寅大統領と会談した意義は大きい。
文大統領が米朝対話の必要性に言及すると、金氏は「十分な用意がある」と応じた。


そうした動きが好感され、週明けアジア市場ではこれまでの円買いをいったん巻き戻す動きが先行し、ドル・円は一時107円20銭まで強含んだ。
ただ、トランプ政権が米朝対話にこぎ着けるかどうか懸念も根強い。
このため上値の重さが意識され、前週末NY安値を下回る場面もあった。


他方、市場関係者の関心は、就任したばかりのパウエルFRB議長の議会証言(日本時間28日午前0時)に関心が向けられている。
イエレン前議長時代の引き締め方針を堅持するかどうかが焦点。
市場コンセンサスである年3回の利上げペースがさらに加速されるとの見方が広がれば、ドル買いに振れやすい地合いとなりそうだ。


このため、パウエル議長の議会証言を見極めたいとの姿勢も強く、ドル売りには慎重なムードとなるだろう。
また、今晩は米国の1月新築住宅販売件数や2月ダラス連銀製造業活動指数などが材料視されよう。
足元では住宅関連指標の堅調な内容が目立ち、ドル買いの手がかりとなる可能性もある。
(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・1月銀行協会住宅ローン承認件数(予想:37000件、12月:36115件)
・22:00 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(米国経済と金融政策)
・22:30 米・1月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.20、12月:0.27)
・23:00 ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が欧州議会で証言
・24:00 米・1月新築住宅販売件数(予想:64.8万戸、12月:62.5万戸)
・24:30 米・2月ダラス連銀製造業活動指数(予想:30.0、1月:33.4)
・05:15 クオールズ米FRB副議長が経済会合出席
・06:45 NZ・1月貿易収支(予想:0.0億NZドル、12月:+6.4億NZドル)

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