■業績動向
2. 地域別及び業種別売上動向
(1) 地域別売上動向
パンチ工業 (T:6165)の2017年3月期の地域別売上動向を見ると、国内市場は前期比1.7%増の159億円と増収基調が続いた。
デジタルカメラの生産縮小により家電関連が軟調に推移したものの、半導体関連が年間を通じて好調に推移したほか、第1四半期は震災の影響で落ち込んだ自動車関連も期の後半に向けて需要が回復しており、第4四半期(2017年1月−3月)の売上高は43億円と四半期ベースで上場来過去最高を更新し、会社全体でも97億円と過去最高売上を6四半期ぶりに更新した。
中国市場は前期比2.1%減の17,428百万円、現地通貨ベースでは同13.5%増となった。
自動車生産の拡大を背景に、自動車向け金型用部品の需要が好調に推移したほか、ホットランナーシステム向けの金型用部品やダイキャスト、アルミ・スチール缶製造用引き抜きダイスなど高付加価値の戦略製品も順調に拡大した。
中国市場に占める戦略製品の構成比は2〜3割程度となっている。
アジア他地域市場は前期比0.2%増の3,317百万円、現地通貨ベースでは同13.9%増収となった。
内訳を見ると、欧州向けが前期比10%増の10億円と好調に推移した。
2016年よりグローバルソーシング部門をマレーシア子会社に新設した効果が出た。
マレーシア子会社は2013年にM&Aで取得した金型用部品メーカーで、従来は自社製品だけを欧州の販売代理店を通じて販売していたが、グローバルソーシング部門の新設後は、自社製造のカタログ品・特注品に加えて日本や中国製品の受注販売も開始し、同社を通じて欧州への販売が増加した。
その他、東南アジア向けは前期比5%減の14億円、インド向けは同8%増の2億円、米国向けは同20%減の3億円となった。
(2) 業種別売上動向
業種別売上動向では自動車向けが前期比0.8%減の169.2億円、電子部品・半導体が同2.3%増の67.0億円、家電・精密機器が同4.0%減の46.1億円、その他が同1.0%増の83.8億円となった。
自動車向けについては円高の影響や国内では震災の影響等もあり、期の前半に伸び悩んだことが影響したが、第4四半期の売上高は前年同期比3.0%増の45.2億円と過去最高を更新しており、回復基調となっている。
電子部品・半導体についてはスマートフォンや車載用の需要拡大を背景に増加基調が続いており、同じく第4四半期の売上高は前年同期比4.8%増の17.6億円と過去最高を更新している。
家電・精密機器向けに関してはデジタルカメラの生産縮小が減少要因となっている。
また、その他向けの中では食品・飲料向けが堅調に推移した。
国内では既存顧客における取引シェアが着実に拡大しているほか、中国でも受注増が続いている。
売上規模としては小さいものの、今後も着実な売上成長が見込める分野として注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
2. 地域別及び業種別売上動向
(1) 地域別売上動向
パンチ工業 (T:6165)の2017年3月期の地域別売上動向を見ると、国内市場は前期比1.7%増の159億円と増収基調が続いた。
デジタルカメラの生産縮小により家電関連が軟調に推移したものの、半導体関連が年間を通じて好調に推移したほか、第1四半期は震災の影響で落ち込んだ自動車関連も期の後半に向けて需要が回復しており、第4四半期(2017年1月−3月)の売上高は43億円と四半期ベースで上場来過去最高を更新し、会社全体でも97億円と過去最高売上を6四半期ぶりに更新した。
中国市場は前期比2.1%減の17,428百万円、現地通貨ベースでは同13.5%増となった。
自動車生産の拡大を背景に、自動車向け金型用部品の需要が好調に推移したほか、ホットランナーシステム向けの金型用部品やダイキャスト、アルミ・スチール缶製造用引き抜きダイスなど高付加価値の戦略製品も順調に拡大した。
中国市場に占める戦略製品の構成比は2〜3割程度となっている。
アジア他地域市場は前期比0.2%増の3,317百万円、現地通貨ベースでは同13.9%増収となった。
内訳を見ると、欧州向けが前期比10%増の10億円と好調に推移した。
2016年よりグローバルソーシング部門をマレーシア子会社に新設した効果が出た。
マレーシア子会社は2013年にM&Aで取得した金型用部品メーカーで、従来は自社製品だけを欧州の販売代理店を通じて販売していたが、グローバルソーシング部門の新設後は、自社製造のカタログ品・特注品に加えて日本や中国製品の受注販売も開始し、同社を通じて欧州への販売が増加した。
その他、東南アジア向けは前期比5%減の14億円、インド向けは同8%増の2億円、米国向けは同20%減の3億円となった。
(2) 業種別売上動向
業種別売上動向では自動車向けが前期比0.8%減の169.2億円、電子部品・半導体が同2.3%増の67.0億円、家電・精密機器が同4.0%減の46.1億円、その他が同1.0%増の83.8億円となった。
自動車向けについては円高の影響や国内では震災の影響等もあり、期の前半に伸び悩んだことが影響したが、第4四半期の売上高は前年同期比3.0%増の45.2億円と過去最高を更新しており、回復基調となっている。
電子部品・半導体についてはスマートフォンや車載用の需要拡大を背景に増加基調が続いており、同じく第4四半期の売上高は前年同期比4.8%増の17.6億円と過去最高を更新している。
家電・精密機器向けに関してはデジタルカメラの生産縮小が減少要因となっている。
また、その他向けの中では食品・飲料向けが堅調に推移した。
国内では既存顧客における取引シェアが着実に拡大しているほか、中国でも受注増が続いている。
売上規模としては小さいものの、今後も着実な売上成長が見込める分野として注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)