米中貿易戦争は休戦合意へと至ったものの、水曜日午後のアジア株式市場は下落となった。
トランプ米大統領と習近平国家主席は土曜日、G20首脳会議の会談において、中国製品に対する25%の追加関税発動を中止することに合意した。しかし、合意の詳細は未だ不透明のままである。
中国商務省は米国との会談後の公式会見において、米国との貿易交渉は「非常に上手くいった」と発言しているが、会談で取り決められた具体的な内容に関しては明かさなかった。
中国政府は米国との合意項目について、「明確なタイムテーブルとロードマップに従い、90日間で積極的に貿易交渉を進めていく」と、通商会議への意欲を示している。
同政府は、二国間協議に関して「非常に上手くいった」、「我々は実行にも自信を持っている」と発言している。
ワシントンポスト紙の報道によると、会談で合意した内容に両国で「大きな違い」があると報道している。
日本時間水曜日15:50時点での、上海総合指数は0.6%安、深セン総合指数は0.3%安で推移している。香港ハンセン指数は1.7%安で取引されている。
水曜日に発表された、中国の11月サービス部門購買担当者景気指数は5年間の最高値53.8となっており、市場予測の50.8を大きく上回った。
一方、中国でエンターテイメント事業を手掛ける、iDreamSky Technology Holdings Limitedは香港でのIPO(新規株式公開)が完了し、想定の11.6倍の応募総数となった。
同社は1株当たり6.6HKドルで設定し、新規公開株式総数1270万株に対して約12倍の1億6049万株の応募があった。また同社は香港外から1億1427.4万株の応募を受け付け、最終的な調達額は7億4530万HKドルにのぼった。
iDreamSky株は木曜日から取引が開始される。
11月の季節調整済みマークイット/サービス部門PMI(購買担当者景気指数)は52.3となり、10月にマークした6ヶ月間の最高値52.4を下回った。これを受け、日経平均株価は0.6%の下落となっている。
武田薬品工業 (T:4502)は、水曜日の臨時株主総会において、アイルランド製薬大手シャイアー(LON:SHP) (ロンドン証券取引所上場)の590億ドルでの買収について株主からの承認を得た。これを受け、武田株は1.1%上昇している。
同社は株主の約90%が承認に投票したと発表している。
韓国総合株価指数は0.6%安、オーストラリアASX 200指数は、水曜日に発表された四半期GDPがアナリスト予想の0.6%を下回る0.3%となったことを受け、0.8%の下落となった。
オーストラリア準備銀行は金曜日、政策金利を予想通りの1.5%に据え置くことを発表した。
その他のニュースとしては、半導体製造メーカー、シーラス・ロジック(Cirrus Logic Inc) (NASDAQ:CRUS)が「直近のスマートフォン市場の低迷」を理由に四半期売上見通しを引き下げた。これを受け、アップル(Apple Inc) (NASDAQ:AAPL)のiPhone向け部品供給メーカー株は下落した。台湾積体電路製造(TSMC)は3.4%、ペガトロン( Pegatron Corp) (TW:4938) 鴻海精密工業( Hon Hai Precision Industry Co Ltd) (TW:2317)はそれぞれ約2%の下落となった。