1月30日のアジア株式市場午前の取引は、買いと売りが混在していた。中国の劉鶴副首相とトランプ大統領を含む米代表団の間での貿易協議が本日よりワシントンで始まった。
日本時間午前11時50分時点での、中国の上海総合指数と深セン総合指数はそれぞれ前日比0.1%高と0.2%高、香港のハンセン指数は0.4%高であった。
トランプ大統領とやり取りを行ってるとの報道があったアップルのティム・クックCEOは、今月の米中貿易の緊張感は緩まっていると発言した。
同氏のコメントがあったものの、米司法省が29日火曜日にファーウェイに対する複数の罪状で起訴したことを受け、市場では両国が数多くの貿易問題を解消できるのかという懸念が依然として残っている。
貿易協議に詳しい関係筋によると、中国側は米国が主張する知的財産権の侵害や技術移転の問題に対して真摯に取り組む姿勢を見せている兆候はほとんど見られないとロイター通信は報じている。
同関係筋は、「構造問題に関する懸念や技術移転の強要については、双方の間に深い溝とは言わないまでもかなりの隔たりがあるのは明らかだ」と発言している。
両国は、休戦合意の期限(3月1日)までの貿易合意締結に向けて取り組んでいる。一方で合意に至らなかった場合、トランプ大統領は2000億ドル相当の中国製品に対する関税を現行の10%から25%に引き上げる可能性がある。
他方、市場では1月29、30日の2日間にわたって行われるFOMC会合での政策金利の決定に注目している。
日経平均株価は前日比0.4%安、韓国総合指数は0.6%高、オーストラリアのASX200指数は0.1%安で取引されていた。
韓国のLGディスプレイ( LG Display ) (KS:034220)は、第1四半期のパネル出荷量は季節的な需要の減速によって数パーセント減少するとの発表を行い、午前の取引で4%値を下げていた。