2月27日午前のアジア株式市場は、昨夜のパウエルFRB議長の発言を受けて上昇した。
日本時間午前11時51分時点での、中国上海総合指数は前日比0.8%高、深セン総合指数0.1%高、香港ハンセン指数は0.4%高となっていた。
韓国総合指数は0.2%高となった。現代自動車( Hyundai Motor ) (KS:005380)は、26日にアクティビストのElliot Managementからの増配要求を拒否したことを受け、4.9%高となった。
日経平均株価は0.5%高、オーストラリアASX200指数は0.2%高となった。
パウエルFRB議長は26日夜に上院委員会で証言を行い、海外からの逆風に警戒するも、米国経済の見通しについては「概ね良好」との見方を示した。
同氏は「直近数ヶ月間で軟調な経済指標が出ていたものの、我々は現在の米国経済の状態は問題なく、今後の見通しも良好であると考えている」と発言した。続けて、FRBはブレグジット(英EU離脱)や米中貿易協議の動向について「我々はこれらの問題に進展があるごとに、注意深く動向を追っている」と述べた。
特にバランスシート縮小について同氏は、状態を見てバランスシートの「調整」を行う用意があると発言した。この発言は、以前同氏がバランスシートの縮小は「自動的」に行われると発言したことと矛盾している。
同氏は「我々は経済や金融の動向から、バランスシートの正常化を完了させるための具体的な調整方法を準備している。長期的にはバランスシートの規模は、現金や預金準備といった負債の需要で決定する」と発言した。
トランプ大統領と金正恩委員長の会談にも注目が集まっているが、両国は同会談に対する期待は低いと専門家は述べている。
米政府は北朝鮮側に対して、全ての核ミサイルを放棄するよう求める一方、北朝鮮側は非核化交渉の一貫として制裁の解除を求めている。
ブルームバーグは27日、両国は非核化の定義や今回の会談の最終的な目標でさえ合意できていないと報じた。
また、会談の重要な要素は未だ謎に包まれていると付け加えた。