日経225先物は、欧州株式市場と米国株式指数先物の上昇を受けて、午後4時47分時点で2万820円と東京市場の大引けから80円上昇している。ダウ平均先物は0.27%高だ。ドイツのDAXは0.36%高、英国のFSTE100は0.55%高となっている。
米国10年債利回りは2.111%と若干低下している。ドル/円は108.21円。
本日はECB理事会が予定されており、政策金利を据え置くと予想されている。ただし、貿易戦争によって世界経済とユーロ圏経済の不確実性が増す中で、ドラギ総裁がどのようなハト派なメッセージを出すかに関心が集まっている。長期資金供給オペ(TLTRO)の詳細に加え、経済予測を変更し、フォワードガイダンスをハト派に寄せることが予想されている。
ユーロ圏経済は最悪の状態からは持ち直しつつあったが、5月の独失業者の大幅増加など懸念材料が増えている。先日米国では“パウエルプット”があったが、ECBも何かしらの景気への配慮を示すはずだ。欧州株式市場はそれを先取りして上昇している面もある。EUR/USDは0.21%のユーロ高となっている。
黒田日銀総裁は本日「金融と情報通信技術の融合─歴史から学ぶ将来像─」について講演を行ったが、今後の金融政策等を示唆する発言は特になかった。
本日は午後9時30分に米貿易収支と失業保険申請件数が公表される。昨日のADP非農業部門雇用者数が驚きの減少を示したこともあり、失業保険申請件数が大きく上昇するなどすれば週末の雇用統計への警戒感が高まることになろう。コンセンサス予想は先週と変わらない21万5000件となっている。