7日のヨーロッパ株式市場は上昇基調で推移している。ドイツの軟調な経済指標に対して、ECBがドイツ国債の買い入れを再開する見通しの高まりを受けた形だ。
4月独輸出(前月比)は3.7%減、4月独鉱工業生産(前月比)は1.9%減。製造業PMIは2.5%低下した。
7日午後6時46分時点でストックス600は0.79%高の376.98。
INGエコノミストのCarsten Brzeski氏は、「ドイツ経済にとっては芳しくない第2四半期の幕開けだ。貿易摩擦、自動車関税などの課題が解決されていないままだ」と指摘。
またドイツ連邦銀行は7日、同国経済成長予想を1.6%から0.6%へ下方修正した。
不法移民を不服とした米国による対メキシコ制裁関税は、ドイツ自動車メーカーを苦境に立たせている。
不法移民問題に対し6000人の警官を配備するというメキシコの申し出があったにも関わらず、米国側は予告通り10日に5%の制裁関税を開始すると通告した。
これを受けメキシコペソは1週間足らずで約3%下落。加えてメキシコに大きな拠点を持つスペイン銀行のサンタンデールグループ(MC:SAN)、ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(MC:BBVA)も下押し圧力を受けた。
一方、仏製薬大手のサノフィ(PA:SASY)のオリビエ・ブランディクールCEOの後任に、ノバルティス(SIX:NOVN)CEOのポール・ハドソン氏を起用するという報道によって同社株価は3.8%上昇した。