7月25日のアジア株式市場はまちまちである。香港ハンセン指数は、同地域が政治的危機の渦中であるものの小上がりとなっている。
中国国防省の呉謙(Wu Qian)報道官は、デモが長引けば人民解放軍を香港に展開する可能性があると発言した。
同氏は「一部の過激なデモ参加者の行為は到底看過出来るものではなく、一国二制度の原則の核心を揺るがし、中央政府への挑戦ともとれる行為だ」と発言している。
「一国二制度」の原則の下、香港は2047年まで高度な自治権を与えられている。
「逃亡犯条例」改正案反対を契機として6月から続くデモによって、同地域の緊張は高まっている。一部にとって同改正案は、香港市民の市民権が徐々に中国政府の管理下に置かれている一種のサインだと捉えられている。
7月24日にアイルランドは香港への渡航警告を発令し、日本・韓国・カナダなども香港元朗駅で行われた集団暴行事件を受け、自国民の同地域への渡航に注意喚起を行っている。
午前11時40分時点で、中国の上海総合指数、深セン総合指数はそれぞれ0.4%高、0.5%高となっている。
日経平均は0.3%高となった。
韓国総合株価指数は他のアジア株式市場をアンダーパフォームし、0.9%安となっている。第2四半期の同国GDPは1.1%増となり、予想平均の1.0%増を上回った。
同指数の多くを占めるサムスン電子(KS:005930)は、「Galaxy Fold」を9月に発売することを発表した。同機は今年早くに発売される予定であったが、折り畳み画面に不具合があった事から発売を延期していた。
韓国の半導体メーカーのSKハイニックス(KS:000660)は3年間で最低の四半期利益を計上し、世界的に半導体需要の減少や米中貿易摩擦の影響を受けている。
オーストラリアS&P/ASX 200 (AXJO)は0.5%高となっている。 フィリップ・ロウオーストラリア準備銀行総裁は同行の金融政策について発言を行う予定である。