債券市場がコロンブスデーで休場の中開かれた月曜日の米国株式市場は主要3指数揃って下落した。金曜日に部分合意した米中貿易協議の内容に関し、米中両国で認識にズレがあるとの見方が浮上したことが株価を重くした。ムニューシン財務長官は中国と合意に達しなければ12月の関税に関しては予定通り行うと述べた。今回は署名がまだとはいえ第一段階の合意には達した。米中が完全合意することはほとんど望み薄とはいえ、現状以上の関係悪化を両国とも望んでいないことは確かであり、マーケットは米中関係悪化が止まることを好感したといえるだろう。
午前10時43分時点で米10年債利回りは1.699%と若干低下しており、ドル/円は108.42円と円安に振れている。
上海総合指数は0.35%安、香港ハンセン指数は0.04%安、韓国総合株価指数は0.2%高、ドル/オフショア人民元は0.01%高、ドル/ウォンは0.02%高。
金曜日の米中部分合意を受けて日経平均株価は1.73%高の2万2176円と大きく上昇している。9月の高値である2万2255円を今後超えることができるかが注目されるが、さすがに一気の上抜けは厳しいだろう。今後発表が続く四半期決算を前に米国株式市場は様子見姿勢が強まることが予想され、次第に日経平均も米国市場待ちとなると想定されるからだ。本日はJPモルガンチェースやゴールドマンサックスなど金融セクター企業の発表が多く予定されており、債券利回りが低下している中での金融業界の決算に注目が集まっている。このような状況から日経平均の後場は様子見姿勢が強まり上値が重くなるだろう。