[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米国株式市場は下落して取引を終えた。一部企業の好決算を追い風に中盤にかけて上昇していたが、英下院が欧州連合(EU)離脱協定関連法案を3日間で迅速審議するための議事進行動議を否決し、ジョンソン首相が目指す月末の離脱がほぼ不可能となったことを受け、下げに転じた。
ブルーダーマン・アセット・マネジメントの首席市場ストラテジスト、オリバー・プーシェ氏は「英EU離脱を巡る動向だけでは、株式投資家への影響はさほど大きくない」としつつも、世界の金融・経済動向の先行き不透明感増大につながったと指摘した。
S&P総合500 (SPX)はこの日節目となる3000ポイントを割り込んだものの、7月に記録した終値での最高値を1%下回るレンジにとどまった。
好決算を手掛かりにプロクター・アンド・ギャンブル(P&G) (N:PG)は2.6%高、ユナイテッド・テクノロジーズ (N:UTX)は2.2%高。一方、四半期利益が2年ぶりに市場予想を下回ったマクドナルド (N:MCD)は5%下落した。
フェイスブック (O:FB)は3.9%安。ニューヨーク州司法長官が、フェイスブックを巡る反トラスト法(独占禁止法)調査に47州の司法長官が参加していることを明らかにした。
ハスブロ (O:HAS)は16.8%急落。米中関税合戦の影響にさらされる中、四半期利益が予想を大きく下回った。
一方で、ボーイング (N:BA)は1.8%高で終了。ユナイテッド・テクノロジーズの最高財務責任者(CFO)が運航停止となっている「737MAX」機を巡り、ボーイングが現在の生産ペースを年内維持するとの見通しを示したことが材料視された。ただ、民間航空機部門のケビン・マカリスター社長兼最高経営責任者(CEO)退任の発表を受けて、上げ幅を縮小した。
バイオジェン (N:BA)は26.1%急騰。エーザイ (T:4523)と共同治験を行っていたアルツハイマー治療薬「アデュカヌマブ」について、米食品医薬品局(FDA)の承認取得を目指すと表明した。
ハーレーダビッドソン (N:HOG)も8%高。第3・四半期利益が市場予想を上回り、通期の出荷見通しを維持したことが好感された。
テキサス・インスツルメンツ(TI) (O:TXN)は引け後の取引で9%安。今四半期の売上高見通しが予想に届かなかったことが売り材料となった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.44対1の比率で上回った。ナスダックは1.13対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は63億7000万株。直近20営業日の平均は64億9000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 26788.10 -39.54 -0.15 26850.4 26946.6 26782.6 (DJI)
3 4 1
前営業日終値 26827.64
ナスダック総合 8104.30 -58.69 -0.72 8188.12 8194.62 8101.98 (IXIC)
前営業日終値 8162.99
S&P総合500種 2995.99 -10.73 -0.36 3010.73 3014.57 2995.04 (SPX)
前営業日終値 3006.72
ダウ輸送株20種 10747.59 +95.47 +0.90 (DJT)
ダウ公共株15種 873.27 +5.05 +0.58 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1607.60 -12.44 -0.77 (SOX)
VIX指数 14.44 +0.44 +3.14 (VIX)
S&P一般消費財 956.37 -6.92 -0.72 (SPLRCD)
S&P素材 357.88 -1.46 -0.41 (SPLRCM)
S&P工業 657.62 +5.26 +0.81 (SPLRCI)
S&P主要消費財 625.67 +0.18 +0.03 (SPLRCS)
S&P金融 471.76 -1.33 -0.28 (SPSY)
S&P不動産 247.78 -0.98 -0.39 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 434.10 +5.61 +1.31 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1062.67 +1.83 +0.17 (SPXHC)
S&P通信サービス 169.65 -1.54 -0.90 (SPLRCL)
S&P情報技術 1415.29 -19.67 -1.37 (SPLRCT)
S&P公益事業 326.58 +1.45 +0.45 (SPLRCU)
NYSE出来高 7.88億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 22700 + 130 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 22685 + 115 大阪比 <0#NIY:>