木曜日の米株式市場は主要3指数揃って下落した。ダウ平均株価は0.52%安、S&P500は0.30%安、ナスダック総合指数は0.14%安。
中国はトランプ大統領の衝動的な性格と合意後の撤回リスクを懸念しているとブルームバーグが報じた。米国側が求める中国の構造問題に関して中国は譲歩する気はないとも報じており、第1段階の合意ができたとしてもその後の交渉は難航が予想される。チリで開催予定だったアジア太平洋経済協力会議(APEC)が中止されたことにより、米中首脳会談もなくなったが、米中両国が別の場所で開催することを模索している。この米中貿易交渉への懸念により株価は下落した。
また、シカゴ購買部協会景気指数は43.2と2015年12月以来の低さとなった。FOMCが終了し、今後の利下げ期待が大きく低下したことで、これからは経済指標に株価が素直に反応する可能性がある。今までは多少の経済指標の悪化は利下げ期待につながって株安とならなかったが、しばらくは経済指標の悪化が株安に直結するだろう。また、FOMC終了後の材料出尽くし感も株価の上値を重くしている。
市場予想以上の決算を発表したアップル (NASDAQ:AAPL)は2.3%上昇した。
米10年債利回りは水曜日の1.796%から1.686%に低下し、ドル/円は108.03円と円高が進んだ。日経225先物は2万2720円。ドル/オフショア人民元は7.0471、ドル/ウォンは1169.58。
本日の日経平均株価は反落するだろう。FOMCと日銀金融政策決定会合が終了し、材料出尽くし感があるのに加え、米中貿易協議への懸念再燃が株価の上値を抑える可能性がある。夜には米雇用統計とISM製造業購買担当者景気指数の発表もあり、積極的な売買の手控えにつながると思われる。2万2600円~2万2800円で推移すると予想する。