[ニューヨーク 4日 ロイター] - 米国株式市場は続伸。米中通商協議を巡る期待感などを背景に、主要株価3指数が終値で過去最高値を付けた。終値での最高値更新は、S&P500とナスダックが2営業日連続。ダウは7月以来となった。
米当局者は1日、中国との第1段階の通商合意に月内に署名する可能性があるとの見方を示した。また、ロス米商務長官は3日、米国企業に中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への部品販売を認めるライセンスをまもなく付与するとの見通しを示した。
通商問題に最も敏感とされるセクターが買われ、S&P情報技術指数 (SPLRCT)は約0.6%上昇。フィラデルフィア半導体指数 (SOX)は過去最高値を付け、S&P工業指数 (SPLRCI)は1.2%高となった。
米中通商協議への期待感に加え、米連邦準備理事会(FRB)による前週の利下げや、10月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想を上回ったことも株価を下支えしている。
ウェドブッシュ証券の株式トレーディング担当マネジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は、1日の株高の後に米中協議の進展に期待が高まったことで、投資家は買いを継続しやすくなったと指摘した。
原油の値上がりを受けてS&Pエネルギー指数 (SPNY)は3.2%の大幅高となった。
S&P金融指数 (SPSY)は0.9%高。著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ (N:BRKa)の四半期決算で営業利益が市場予想を上回ったことなどが指数を押し上げた。
一方、ファストフード大手のマクドナルド (N:MCD)は2.7%安。スティーブ・イースターブルック最高経営責任者(CEO)が、社員との合意に基づく関係を巡って解任された。
スポーツ用品のアンダーアーマー (N:UAA)は18.9%急落。通年の売上高見通しを引き下げたほか、会計処理を巡り連邦当局の調査に協力していると認めたことが重しとなった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.69対1の比率で上回った。ナスダックでも1.62対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は75億3000万株。直近20営業日の平均は65億5000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 27462.11 +114.75 +0.42 27402.06 27517.58 27402.06 (DJI)
前営業日終値 27347.36
ナスダック総合 8433.20 +46.80 +0.56 8445.50 8451.37 8421.30 (IXIC)
前営業日終値 8386.40
S&P総合500種 3078.27 +11.36 +0.37 3078.96 3085.20 3074.87 (SPX)
前営業日終値 3066.91
ダウ輸送株20種 10982.15 +243.34 +2.27 (DJT)
ダウ公共株15種 856.93 -10.90 -1.26 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1726.92 +36.99 +2.19 (SOX)
VIX指数 12.82 +0.52 +4.23 (VIX)
S&P一般消費財 957.26 +1.09 +0.11 (SPLRCD)
S&P素材 372.93 +2.90 +0.78 (SPLRCM)
S&P工業 684.05 +8.12 +1.20 (SPLRCI)
S&P主要消費財 621.43 -5.87 -0.94 (SPLRCS)
S&P金融 487.06 +4.30 +0.89 (SPSY)
S&P不動産 239.97 -2.55 -1.05
S&Pエネルギー 451.12 +13.76 +3.15 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1093.62 -3.79 -0.35 (SPXHC)
S&P通信サービス 173.95 +0.70 +0.41 (SPLRCL)
S&P情報技術 1493.20 +8.13 +0.55 (SPLRCT)
S&P公益事業 321.00 -4.17 -1.28 (SPLRCU)
NYSE出来高 9.87億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23140 + 290 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 23130 + 280 大阪比