火曜日の米株式市場は小売株の不振が株価の重しとなり、ダウ平均株価とS&P500は下落した。ダウ平均は0.36%安の27,934.02、S&P500は0.06%安の3,120.18、ナスダック総合指数は0.24%高の8,570.66。ナスダック総合指数は史上最高値を更新している。
四半期決算を発表したホーム・デポ (NYSE:HD)は20年1月期の弱い売上見通しが嫌気され、5.4%下落し、ダウ平均を88ポイントも押し下げた。百貨店大手のコールズ (NYSE:KSS)は第3四半期の売上が市場予想を下回り、通期での利益を下方修正したため19.5%も下落した。この2社の決算は他の小売業に影響し、ウォルマート (NYSE:WMT)やメイシーズ (NYSE:M)などの株価も下落した。
トランプ大統領は閣議で「中国は私が望む取引をせざる得ないだろう」と述べ、「中国が合意しないならさらに関税を引き上げる」と部分合意するように中国へ圧力をかけた。
原油と金はこの発言に反応し、原油価格は下落し、金価格は上昇している。 WTI原油先物は3.1%の下落、金先物は0.05%高となった。原油価格の下落はシェブロン (NYSE:CVX)やエクソン・モービル (NYSE:XOM)などエネルギー銘柄の下落を招いた。
ボーイング (NYSE:BA)は737MAXと787 ドリームライナーの新規受注を発表後、下落している。
マイクロソフト (NASDAQ:MSFTがメッセージサービス「Teams」を使用するユーザーが2000万に達し、7月から50%増えたことを発表したことで、競合のスラック・テクノロジーズ (NYSE:WORK)は8.34%下落した。マイクロソフトは0.03%高。
米10年債利回りは1.786%へ低下し、ドル円は108.55円となっている。日経225先物は2万3260円、ドルオフショア人民元は7.0274、ドルウォンは1,167.92。
本日の日経平均株価は上海総合指数にらみの展開か。本日発表の実質的な政策金利であるLPR(ローンプライムレート)を中国人民銀行が引き下げる可能性があり、これにより上海総合指数が上昇すれば日経平均も好感するだろう。5日移動平均線は下向きに転じ、9日移動平均線は横ばいとなり、寄り付きは両平均線を下回る可能性がある。ダウ平均が下落しており、序盤は軟調だろうが、次第に底堅さが意識される展開となるだろう。2万3150円から2万3400円での推移を予想する。