[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米国株式市場は小幅続落して取引を終えた。15日に発動が予定される米国の対中追加関税を巡り具体的な動きがあるか見極めたいとして模様眺めの展開となった。
取引開始前には、米中の通商交渉担当者らが15日の関税発動を延期する方向で調整を進めているとの米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道を受けて株価指数先物が上昇していた。
しかし、カドロー米国家経済会議(NEC)委員長はその後、決定は下されていないと述べた。
エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、ネラ・リチャードソン氏は「15日に新たな追加関税が発動されないことが明確になるまで、市場は完全には安心しないだろう」と述べた。
S&P500は、通商協議を巡る投資家心理の改善に加え、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ、企業業績を巡る懸念後退などを背景に年初来約25%上昇している。
市場はFRBが11日に金利据え置きを発表すると予想。米消費者物価指数(CPI)統計や12日の欧州中央銀行(ECB)理事会にも関心が集まっている。
通商関連では、米、メキシコ、カナダの3カ国が10日、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の修正文書に署名した。ただ、市場は総じて反応薄だった。
S&P500の主要セクターは大半がマイナス圏で引け、不動産<.SPLRCR>や素材 (SPLRCM)の下げが目立った。
個別銘柄ではボーイング (N:BA)が0.9%安。1─11月の納入機数が前年同期の半分以下に減少した。
ネットフリックス (O:NFLX)も3.1%下落。ニーダムのアナリストが投資判断を「ホールド」から「アンダーパフォーム」に引き下げ、競争激化により米契約者数が来年400万人減少する可能性があると指摘した。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.02対1の比率で上回った。ナスダックは1.09対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約63億株。直近20営業日の平均は67億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 27881.72 -27.88 -0.10 27900.65 27949.02 27804.00 (DJI)
前営業日終値 27909.60
ナスダック総合 8616.18 -5.64 -0.07 8623.56 8650.76 8600.82 (IXIC)
前営業日終値 8621.83
S&P総合500種 3132.52 -3.44 -0.11 3135.36 3142.12 3126.09 (SPX)
前営業日終値 3135.96
ダウ輸送株20種 10629.87 -46.64 -0.44 (DJT)
ダウ公共株15種 852.58 +0.80 +0.09 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1720.90 +5.92 +0.35 (SOX)
VIX指数 15.81 -0.05 -0.32 (VIX)
S&P一般消費財 951.86 -2.03 -0.21 (SPLRCD)
S&P素材 372.62 -2.20 -0.59 (SPLRCM)
S&P工業 677.67 -1.18 -0.17 (SPLRCI)
S&P主要消費財 638.63 -2.25 -0.35 (SPLRCS)
S&P金融 501.06 -0.01 0.00 (SPSY)
S&P不動産 236.49 -1.62 -0.68 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 437.49 +0.66 +0.15 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1152.89 +1.69 +0.15 (SPXHC)
S&P通信サービス 178.32 -0.64 -0.36 (SPLRCL)
S&P情報技術 1529.43 +0.05 0.00 (SPLRCT)
S&P公益事業 317.43 -0.13 -0.04 (SPLRCU)
NYSE出来高 8.11億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23450 0 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 23450 0 大阪比 <0#NIY:>