[24日 ロイター] - 米国株式市場は、クリスマス休暇を控えた短縮取引の中、S&P総合500種とダウ工業株30種が下落した。米中通商関係の改善に支えられ、最高値を更新してきた上昇基調がこの日は一服した。
一方、ナスダック総合指数は小幅高となり、9営業日連続で最高値を更新。米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) (O:AMD)の上昇が支援した。主要3株価指数はいずれも前日に終値ベースの最高値を更新していた。
年間の上昇率ではS&P500は2013年以来の大きさとなる見込み。
プルデンシャル・フィナンシャルのチーフ市場ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「前週は上昇してきたが、その後は閑散相場になっている」と指摘。「出来高が大幅に減少する時期に近づく中、昨年の同時期と比べて大きな安心感がある」と述べた。
S&P500は昨年12月24日にかけて急落し、弱気相場入り寸前となった。ただ、その後は2019年にかけて上昇相場が始まり、S&P500は現時点で年初来約28%上昇している。米中通商関係を巡る楽観や米連邦準備理事会(FRB)による利下げ、不安視されていた経済指標や企業利益の改善などが背景だ。
クロスビー氏は「市場が日々上昇する堅調な地合いの後に利益確定売りが一部出たり、横ばいで推移したりするのは当然だ」と述べた。
セクター別では工業株 (SPLRCI)が下落率トップ。一方、不動産株が最も上昇した。
市場参加者の休暇入りに伴い、今週は薄商いが予想されている。この日は午後1時までの短縮取引で、あすは休場となる。
米取引所の合算出来高は約28億株。直近20営業日の平均は約70億株。
個別銘柄では、AMDがRBCによる目標株価引き上げを受け2.4%高。
米配車大手ウーバー・テクノロジーズ (N:UBER)は0.4%上昇。創業者で前最高経営責任者(CEO)のトラビス・カラニック氏が年末までに取締役を退任すると発表した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.35対1の比率で上回った。ナスダックでも1.49対1で値上がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 28515.4 -36.08 -0.13 28572. 28576. 28503. (DJI)
5 57 80 21
前営業日終値 28551.5
ナスダック総合 8952.88 +7.24 +0.08 8955.0 8957.1 8934.3 (IXIC)
1 2 6
前営業日終値 8945.65
S&P総合500種 3223.38 -0.63 -0.02 3225.4 3226.4 3220.5 (SPX)
5 3 1
前営業日終値 3224.01
ダウ輸送株20種 10915.5 +2.87 +0.03 (DJT)
ダウ公共株15種 871.56 +1.41 +0.16 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1862.20 +5.08 +0.27 (SOX)
VIX指数 12.67 +0.06 +0.48 (VIX)
S&P一般消費財 977.43 +1.27 +0.13 (SPLRCD)
S&P素材 383.91 +0.26 +0.07 (SPLRCM)
S&P工業 689.99 -2.35 -0.34 (SPLRCI)
S&P主要消費財 646.51 -0.28 -0.04 (SPLRCS)
S&P金融 509.79 +0.51 +0.10 (SPSY)
S&P不動産 236.99 +0.40 +0.17
S&Pエネルギー 457.06 -0.22 -0.05 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1193.14 -1.19 -0.10 (SPXHC)
S&P通信サービス 181.94 -0.24 -0.13 (SPLRCL)
S&P情報技術 1602.48 +0.62 +0.04 (SPLRCT)
S&P公益事業 325.36 +0.34 +0.10 (SPLRCU)
NYSE出来高 3.28億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 23780 + 20 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 23755 - 5 大阪比
(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)