[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は5日ぶりに反発した。為替のドル/円が110円台に乗せたことや、アジア株の底堅い動きなどが好感された。ただ、前日に329円安となったこともあり、自律反発との見方もある。
日経平均は反発してスタート。前日大きく下げた半導体関連株や電子部品株が買われ、指数を押し上げた。買い一巡後はしばらくプラス圏で一進一退の動きとなっていたが、前引け前にドルが110.10円台まで上昇したことを横目に強含んだ。後場もさらに上げ幅を拡大し2万3468円56銭の高値を付けた。その後は一巡し、2万3400円70銭で取引を終えた。
中国当局が朝方発表した18日の中国本土における新型肺炎の新たな感染者は1749人で、17日の1886人から減少。1月29日以来の低水準となった。[nL4N2AJ03A]これを好感した香港ハンセン株価指数 (HSI)や上海総合指数 (SSEC)などのアジア株は底堅く推移し、日経平均の後押しとなった。
市場では「米国株式市場ではアップル (O:AAPL)が終盤にかけて下げ幅を縮小したため、前日東京市場で大幅安となった関連銘柄がリバウンドし、日経平均の上昇をけん引した。ただ、新型肺炎の拡大懸念は依然として大きく、国内でもさまざまなイベントが中止になるなど内需への影響が広がってきた。上値は重く、全部は戻しきれていない。今日の上昇は自律反発の部分が大きい」(あかつき証券・投資情報部部長の藤井知明氏)との指摘があった。
TOPIXは8日ぶりの反発。東証33業種では精密機器、ゴム製品、海運業、金属製品などが値上がり率上位に入った。半面、鉄鋼、銀行業、ガラス・土石製品、非鉄金属などは軟調だった。日経平均をTOPIXで割ったNT倍率は14倍となり、1992年4月8日以来の高水準となった。「ここ数週間で指数寄与度の高い半導体株やソフトバンクグループが上昇したこととや、海外勢の売りでTOPIXが圧倒的に弱くなっていることが影響している」(東海東京調査センター・チーフ・エクイティマーケット・アナリストの鈴木誠一氏)との指摘があった。
東証1部の騰落数は、値上がり1245銘柄に対し、値下がりが801銘柄、変わらずが114銘柄だった。
日経平均 (N225)
終値 23400.70 +206.90
寄り付き 23329.33
安値/高値 23,234.96─23,468.56
TOPIX (TOPX)
終値 1671.86 +6.15
寄り付き 1674.38
安値/高値 1,667.91─1,678.02
東証出来高(万株) 113397
東証売買代金(億円) 21108.98