[17日 ロイター] - 米国株式市場は、米経済活動再開への期待を追い風に続伸した。ボーイング (N:BA)が急伸し、ダウの上昇を主導。新型コロナウイルス治療薬の開発が見込まれるギリアド (O:GILD)も値上がりした。
主要株価3指数は週足でも上昇。とりわけナスダック総合の週間上昇率は6.1%で、先週分を合わせた2週間の上昇率は2001年以来の高さを記録した。ダウ平均 (DJI)も週間で2.2%、S&P500 (SPX)も3%それぞれ上昇した。
トランプ大統領は前日、新型コロナ感染拡大で打撃を受けている米経済の再開に向けた指針を明らかにし、各州は状況に応じて3段階で封鎖措置の解除を進めるべきとの考えを示した。
一部の州は近く、自宅待機令などの解除の日程を明らかにする見通し。ホッジズ・キャピタル・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ゲリー・ブラッドショー氏は、経済再開に向けた計画によって「市場や経済全体に希望や明るい見方をもたらす。出発点になる」と述べた。
ボーイングは約15%急伸。新型コロナ感染拡大を受けて先月から停止している米ワシントン州での商用機の生産を来週から順次再開すると発表したことが買い材料となった。
ギリアドも約10%高。同社の治験薬「レムデシビル」が新型コロナ感染症患者の治療で効果があったとの報道が材料視された。
KBWのトレーディング主任RJ・グラント氏は「今後数カ月で有力な新型コロナ治療法が出てくれば、景気動向に敏感な循環株への追い風となる。また、経済再開につながる何らかの正常化に向けた方策が見つかれば、銀行株は急上昇するだろう」と述べた。
銀行株は5日ぶりに反発。S&P金融 (SPSY)は5.6%上昇した。
S&Pエネルギー (SPNY)も10.4%急伸した。
半面、アップル (O:AAPL)は1.4%安。ゴールドマン・サックスは、新型コロナ感染拡大防止に向けたロックダウン(都市封鎖)措置が響き、アップルのiPhone出荷が第3・四半期に36%落ち込むと予想。同社株の投資判断を「セル」に引き下げた。
米取引所の合算出来高は127億5000万株。直近20営業日の平均は137億2000万株。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を5.18対1の比率で上回った。ナスダックでも3.88対1で値上がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 24242.49 +704.81 +2.99 23817.1 24264.2 23817.1 (DJI)
5 1 5
前営業日終値 23537.68
ナスダック総合 8650.14 +117.78 +1.38 8667.48 8670.30 8531.69 (IXIC)
前営業日終値 8532.36
S&P総合500種 2874.56 +75.01 +2.68 2842.43 2879.22 2830.88 (SPX)
前営業日終値 2799.55
ダウ輸送株20種 8233.81 +251.88 +3.16 (DJT)
ダウ公共株15種 823.98 +26.44 +3.32 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1705.64 +14.77 +0.87 (SOX)
VIX指数 38.15 -1.96 -4.89 (VIX)
S&P一般消費財 924.09 +18.54 +2.05 (SPLRCD)
S&P素材 316.31 +12.41 +4.08 (SPLRCM)
S&P工業 533.43 +23.94 +4.70 (SPLRCI)
S&P主要消費財 622.12 +9.22 +1.50 (SPLRCS)
S&P金融 372.64 +19.65 +5.57 (SPSY)
S&P不動産 214.41 +6.69 +3.22 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 260.17 +24.58 +10.43 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1173.93 +23.78 +2.07 (SPXHC)
S&P通信サービス 164.69 +2.30 +1.42 (SPLRCL)
S&P情報技術 1571.00 +21.33 +1.38 (SPLRCT)
S&P公益事業 307.83 +9.87 +3.31 (SPLRCU)
NYSE出来高 14.48億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 19690 - 10 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物6月限 円建て 19605 - 95 大阪比 <0#NIY:>