[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米国株式市場では、主要3指数がそろって上昇して終了した。新型コロナウイルス感染が再び拡大していることに懸念が台頭しているものの、一段の景気刺激策導入への期待を背景にハイテク株を中心に買いが入った。
ナスダック総合は終値での最高値を更新。マイクロソフト (O:MSFT)やアップル (O:AAPL)、アマゾン・ドット・コム (O:AMZN)への買いが指数を押し上げた。
世界保健機関(WHO)は21日、一日当たりの新規感染者数が過去最高を更新したと明らかにした。
米国では、ニューヨーク市が22日に経済活動再開の第2段階に移行した一方、南部や南西部の一部の州では新規感染者が過去最多を記録、陽性率が10─20%に上る州も出ている。
ただ米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長はCNBCのインタビューで、感染第2波は起きていないとし、全国的な都市封鎖が再び導入されるとは考えにくいと述べた。
投資家の間では政府による追加刺激策への期待も根強い。下院民主党は15日、1兆5000億ドル規模のインフラ整備計画法案を発表した。同じ週にはトランプ米政権が景気てこ入れ策の一環として1兆ドル近いインフラ計画の提案を準備しているとも伝わった。
またトランプ大統領は22日、新型コロナ危機を受けた経済対策として、国民への現金給付第2弾を支持すると述べた。
エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、ネラ・リチャードソン氏は、新型コロナ感染者の増加を受けて、景気悪化による打撃が大きいセクターからハイテク株など比較的影響の小さい分野に乗り換える動きが出ていると指摘した。
S&P500の主要11セクター別では情報技術 (SPLRCT)や公益事業 (SPLRCU)がけん引した。
個別ではアップルが2.6%上昇し、最高値を更新。
一方、旅行関連株は軟調で、S&P1500航空指数<.SPCOMAIR>は1.3%安。ノルウェージャン・クルーズライン (N:NCLH)やロイヤル・カリビアン・クルーズ (N:RCL)は6%下落した。
食肉大手タイソン (N:TSN)も2.8%安。中国税関総署は21日、新型コロナ感染者が確認された同社工場からの鶏肉輸入を停止したと発表した。
35億ドルの新規の資金調達を実施する計画を発表したアメリカン航空 (O:AAL)は約7%下落した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.18対1の比率で上回った。ナスダックでも1.19対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は106億6000万株。直近20営業日の平均は132億9000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 26024.96 +153.50 +0.59 25865.0 26059.8 25667.6 (DJI)
8 1 8
前営業日終値 25871.46
ナスダック総合 10056.48 +110.35 +1.11 9945.49 10059.6 9916.60 (IXIC)
1
前営業日終値 9946.12
S&P総合500種 3117.86 +20.12 +0.65 3094.42 3120.92 3079.39 (SPX)
前営業日終値 3097.74
ダウ輸送株20種 9061.98 -15.77 -0.17 (DJT)
ダウ公共株15種 780.42 +9.81 +1.27 (DJU)
フィラデルフィア半導体 1983.36 +16.57 +0.84 (SOX)
VIX指数 31.79 -3.33 -9.48 (VIX)
S&P一般消費財 1051.29 +11.46 +1.10 (SPLRCD)
S&P素材 353.33 +1.40 +0.40 (SPLRCM)
S&P工業 583.95 +1.14 +0.20 (SPLRCI)
S&P主要消費財 604.38 -1.63 -0.27 (SPLRCS)
S&P金融 394.78 -1.90 -0.48 (SPSY)
S&P不動産 217.56 -0.55 -0.25 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 298.27 +1.87 +0.63 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1165.74 -4.21 -0.36 (SPXHC)
S&P通信サービス 184.51 +0.95 +0.52 (SPLRCL)
S&P情報技術 1828.33 +34.61 +1.93 (SPLRCT)
S&P公益事業 292.80 +3.88 +1.34 (SPLRCU)
NYSE出来高 11.12億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 22610 + 290 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物9月限 円建て 22550 + 230 大阪比 <0#NIY:>