[8日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終了した。ハイテク株が買われ、ナスダック総合が終値ベースの最高値を更新した。新型コロナウイルス感染者の全国的な急増を背景に新たなロックダウン(都市封鎖)措置を巡る懸念はあるものの、経済回復への期待が勝った。
米アップル (O:AAPL)やマイクロソフト (O:MSFT)がダウ工業株30種とS&P総合500種の上昇寄与度上位に名を連ねた。S&P情報技術 (SPLRCT)は1.6%上昇。アマゾン・ドット・コム (O:AMZN)の上昇などを背景に、ナスダックは1.4%高と、ダウおよびS&P500の上昇率を上回り、今月に入り4回目の終値ベースでの最高値更新となった。
米国で確認された新型コロナ感染者数は300万人を突破。カリフォルニア州、ハワイ州、アイダホ州、ミズーリ州、モンタナ州、オクラホマ州、テキサス州の1日当たりの新規感染者数は過去最多を更新した。
ただ投資家は5月の雇用動態調査(JOLTS)や6月の米ISM非製造業指数など直近の好調な経済指標を重視している。
スパルタン・キャピタル・セキュリティーズのチーフ市場エコノミスト、ピーター・カーディロ氏は「市場は新型コロナ感染者の急増がもたらす潜在的な影響を無視し続けている」と指摘。米国株は買われすぎとの認識を示した上で、安全資産である金価格
終盤には、米セントルイス地区連銀のブラード総裁が雇用者のほとんどが90日以内に復職するとし、年末の米失業率は8%を下回る可能性が高いと述べたことも追い風となった。
一方、来週からの第2・四半期の決算シーズンを控え、様子見ムードも強まっている。
リフィニティブIBESのデータによると、S&P500構成銘柄の四半期利益は前年比で約44%減と、2008年の金融危機以来の落ち込みとなる見通し。
個別銘柄では、米バイオ医薬品大手バイオジェン (O:BIIB)が4.4%高。アルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」の承認申請を行ったと発表した。
半面、米保険大手オールステート (N:ALL)は4.8%安。同業ナショナル・ジェネラル・ホールディングス (O:NGHC)を現金約40億ドルで買収すると発表した。ナショナル・ジェネラル株価は65.8%上昇した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.48対1の比率で上回った。ナスダックでは1.34対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は104億株。直近20営業日の平均は124億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 26067.28 +177.10 +0.68 25950.06 26109.4 25816.2 (DJI)
9 5
前営業日終値 25890.18
ナスダック総合 10492.50 +148.61 +1.44 10409.35 10494.6 10350.9 (IXIC)
4 6
前営業日終値 10343.89
S&P総合500種 3169.94 +24.62 +0.78 3153.07 3171.80 3136.53 (SPX)
前営業日終値 3145.32
ダウ輸送株20種 9322.43 +43.82 +0.47 (DJT)
ダウ公共株15種 783.15 +7.56 +0.98 (DJU)
フィラデルフィア半導体 2049.76 +29.99 +1.48 (SOX)
VIX指数 28.06 -1.37 -4.66 (VIX)
S&P一般消費財 1106.19 +16.70 +1.53 (SPLRCD)
S&P素材 361.99 -5.36 -1.46 (SPLRCM)
S&P工業 579.78 -0.19 -0.03 (SPLRCI)
S&P主要消費財 612.46 -1.28 -0.21 (SPLRCS)
S&P金融 385.14 +4.02 +1.06 (SPSY)
S&P不動産 217.69 -0.35 -0.16 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 275.17 -0.29 -0.11 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1186.27 +0.20 +0.02 (SPXHC)
S&P通信サービス 188.77 +1.74 +0.93 (SPLRCL)
S&P情報技術 1894.65 +29.87 +1.60 (SPLRCT)
S&P公益事業 292.01 +2.58 +0.89 (SPLRCU)
NYSE出来高 10.38億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 22530 + 160 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物9月限 円建て 22495 + 125 大阪比 <0#NIY:>