[東京 30日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比11円18銭高の2万2408円29銭となり、小反発した。オーバーナイトの米国株市場で主要3指数が揃って上昇した流れを引き継ぎ、高く始まった後、プラス圏でもみあいが続いた。前日に4─6月期の好決算を発表したエムスリー (T:2413)が買われる一方、今期業績予想を下方修正した花王 (T:4452)が売られるなど、決算内容を手掛かりにした個別物色の展開となっている。
決算発表銘柄は、内容の強弱に素直に反応している。市場からは「エムスリーとソフトバンクグループ (T:9984)が相場の支えとなっているが、全体的にはフラットで膠着感が強い」(東海東京調査センターのストラテジスト、関邦仁氏)との声が出ていた。
TOPIXは0.21%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9611億円と1兆円を割り込む薄商いだった。東証33業種は、証券、精密機器、情報・通信など10業種が値上がり。半面、鉱業、電気・ガス、空運など23業種が値下がりした。
個別では、野村ホールディングス (T:8604)が急反発。29日に2020年4─6月期連結純利益(米国基準)が、前年同期比2.5倍の1425億円になったと発表したことが好感された。
東証1部の騰落数は、値上がりが695銘柄に対し、値下がりが1355銘柄、変わらずが105銘柄だった。
日経平均は強もちあい。前日に発表された決算が悪かった銘柄は売られているものの、急落したキヤノン (T:7751)がこの日は反発するなど、値幅調整の一巡感から押し目買いが流入している。
市場では「決算の内容をストレートに反映する動きとなっている。しばらくその流れは変わらないだろう」(国内証券)との声が聞かれた。
寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比92円13銭高の2万2489円24銭となり、反発してスタート。前日の米国株式市場が堅調だったことが好感された。野村ホールディングス (T:8604)が買い気配で始まる一方で、花王 (T:4452)が売り気配となるなど、発表された決算の内容で物色面で明暗が分かれている。
市場関係者によると、寄り前の板状況は、トヨタ自動車 (T:7203)、ホンダ (T:7267)などのほか、ソフトバンクグループ (T:9984)、指数寄与度の大きいファーストリテイリング (T:9983)が買い優勢。キヤノン (T:7751)、ソニー (T:6758)は売り買い交錯となっている。
前日に決算を発表した銘柄では、三越伊勢丹ホールディングス (T:3099)が若干の売り優勢、ANAホールディングス (T:9202)、三井住友フィナンシャルグループ (T:8316)が売り買い交錯、野村ホールディングス (T:8604)が買い優勢となっている。
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