[24日 ロイター] - 米国株式市場は荒い値動きの中、反発して取引を終えた。新規失業保険申請件数が予想以上に増加したものの、好調な新築住宅販売を受け景気回復期待が持ち直し、このところ下げていたテクノロジー株に買いが集まった。
アップル (O:AAPL)、アマゾン・ドット・コム (O:AMZN)、エヌビディア (O:NVDA)、フェイスブック<.FB.O>は全て上昇した。
ブライト・トレーディングのトレーダー、デニス・ディック氏は、大きな相場変動は警戒の高まりを示しているとし、市場心理が急変したと指摘。「機会損失の恐怖が実際に資金を失う恐怖に変わった」とし、「(ネット証券の)ロビンフッドを利用するにわかトレーダーや個人投資家が淘汰されている」と述べた。
朝方発表された新規失業保険申請件数の発表を受け、この日の米株は下げて始まり、S&P総合500種 (SPX)は9月2日に付けた最高値から再び10%下落する場面もあった。
9月19日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比4000件増の87万件と、市場予想の84万件を超えて増加した。政府の支援金が減少する中、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの経済回復が息切れしているとの見方を裏付ける結果となった。
一方、8月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済)は、年率換算で前月比4.8%増の101万1000戸と、2006年9月以来約14年ぶりの高水準を付けた。新型コロナウイルス禍からの経済回復が鈍化傾向にある中でも、住宅市場が引き続き堅調であることが示された。
また、ペロシ下院議長が追加の新型コロナ経済対策でホワイトハウスと交渉する用意があると述べた。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数) (VIX)は約2週ぶり高水準で推移しているが、来週の四半期末まで上昇が予想されている。
スパルタン・キャピタル・セキュリティーズの市場チーフエコノミスト、ピーター・カーディロ氏は、「重要なのは恐怖指数で、まだ下方向への強い動きが続くことを示すレベルには達していない」と指摘。「売られた後に安値買いできるかもしれないが、9月最後の数日には機関投資家のお化粧買いが出てくるはずだ」と述べた。
電動トラックメーカーのニコラ (O:NKLA)は9.7%下落し、週間で過去最大の下げになる見込み。ウェドブッシュが投資判断を「アンダーパフォーム」に引き下げた。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.08対1の比率で上回った。ナスダックでは1.36対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は104億3000万株。前日の100億4000万株を上回った。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 26815.44 +52.31 +0.20 26716.0 27094. 26537. (DJI)
9 85 01
前営業日終値 26763.13
ナスダック総合 10672.27 +39.28 +0.37 10551.0 10799. 10520. (IXIC)
2 55 22
前営業日終値 10632.99
S&P総合500種 3246.59 +9.67 +0.30 3226.14 3278.7 3209.4 (SPX)
0 5
前営業日終値 3236.92
ダウ輸送株20種 11117.48 +22.39 +0.20 (DJT)
ダウ公共株15種 795.93 +10.77 +1.37 (DJU)
フィラデルフィア半導体 2147.42 +20.73 +0.97 (SOX)
VIX指数 28.55 -0.03 -0.10 (VIX)
S&P一般消費財 1165.13 +1.47 +0.13 (SPLRCD)
S&P素材 389.79 +2.72 +0.70 (SPLRCM)
S&P工業 637.05 +0.54 +0.08 (SPLRCI)
S&P主要消費財 645.24 +4.89 +0.76 (SPLRCS)
S&P金融 386.97 +0.75 +0.19 (SPSY)
S&P不動産 211.23 +0.78 +0.37 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 229.24 +0.19 +0.08 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1182.29 -6.23 -0.52 (SPXHC)
S&P通信サービス 190.00 +0.75 +0.40 (SPLRCL)
S&P情報技術 1958.17 +12.03 +0.62 (SPLRCT)
S&P公益事業 293.78 +3.39 +1.17 (SPLRCU)
NYSE出来高 9.88億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23075 + 155 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 23025 + 105 大阪比 <0#NIY:>