[15日 ロイター] - 米国株式市場は3日続落。朝方発表された週間の新規失業保険申請件数の予想外の増加を受け、景気回復ペースの失速を巡る懸念が強まった。追加の新型コロナウイルス経済対策が米大統領選前に実現することへの期待も後退している。
米労働省が発表した10日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は89万8000件と、前週の84万5000件(上方改定)から予想外に増加。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が労働市場に持続的な打撃を与えているとの懸念をあおった。
10月のニューヨーク州製造業業況指数も10.5と、前月から予想以上に低下した。
MAIキャピタル・マネジメントのチーフ株式ストラテジスト、クリストファー・グリサンティ氏は「秋に向かう中、刺激策の後押しなく失業を巡る状況が大きく改善することは難しい」と述べた。
トランプ大統領はこの日、協議が膠着している追加コロナ経済対策を巡り、民主党側に示した1兆8000億ドルの提案を引き上げる意向を示した。しかし、与党共和党上院トップのマコネル院内総務は大統領の提案を一蹴した。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数) (VIX)は1週間ぶりの水準に上昇した。
11月3日に迫る米大統領選の行方も注目される。野党民主党のジョー・バイデン大統領候補が勝利すれば、大規模な財政刺激策が打ち出される公算が大きい半面、増税となる可能性も高いとみられている。
金融大手モルガン・スタンレー (N:MS)は1.3%高。第3・四半期決算は、投資銀行業務やトレーディング業務などが好調だったことで予想を上回る内容となった。
S&P金融 (SPSY)も0.8%上昇。一方、ヘルスケア (SPXHC)は0.7%下落した。
ドラッグストアチェーン大手ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス (O:WBA)は4.8%高。四半期利益が予想を上回り、21年度は利益がプラスの伸びを回復すると予想した。
S&P1500航空株<.SPCOMAIR>は1.5%安。ユナイテッド航空グループ (O:UAL)の第3・四半期決算は78%の減収となり、調整後の最終損益が23億7000万ドルの赤字だったことが重しとなった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.09対1の比率で上回った。ナスダックでも1.19対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は81億株。直近20営業日の平均は96億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 28494.20 -19.80 -0.07 28323.40 28535.85 28181.54 (DJI)
前営業日終値 28514.00
ナスダック総合 11713.87 -54.86 -0.47 11559.88 11740.68 11559.10 (IXIC)
前営業日終値 11768.73
S&P総合500種 3483.34 -5.33 -0.15 3453.72 3489.08 3440.89 (SPX)
前営業日終値 3488.67
ダウ輸送株20種 11988.83 +101.34 +0.85 (DJT)
ダウ公共株15種 875.22 +0.03 0.00 (DJU)
フィラデルフィア半導体 2411.13 -6.07 -0.25 (SOX)
VIX指数 26.94 +0.54 +2.05 (VIX)
S&P一般消費財 1270.30 +1.11 +0.09 (SPLRCD)
S&P素材 413.80 -1.12 -0.27 (SPLRCM)
S&P工業 684.71 +2.36 +0.35 (SPLRCI)
S&P主要消費財 680.54 +0.10 +0.02 (SPLRCS)
S&P金融 414.87 +3.32 +0.81 (SPSY)
S&P不動産 224.58 +1.04 +0.47 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 234.18 +2.71 +1.17 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1244.88 -9.06 -0.72 (SPXHC)
S&P通信サービス 200.34 -1.32 -0.66 (SPLRCL)
S&P情報技術 2136.47 -9.53 -0.44 (SPLRCT)
S&P公益事業 321.78 -0.18 -0.06 (SPLRCU)
NYSE出来高 7.98億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23525 + 25 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 23500 0 大阪比 <0#NIY:>