[ニューヨーク 3日 ロイター] - 米大統領選の投票日となった3日の米国株式市場は、大幅上昇して取引を終えた。結果判明のプロセスが長引かず、追加財政刺激策が早期に打ち出されるとの期待が高まった。
世論調査では、民主党候補のバイデン前副大統領が支持率で全国的にトランプ大統領をリードしており、選挙で明確な勝敗が決まり、バイデン氏が約束するインフラ支出を盛り込んだ刺激策が選挙後に実施されることへの期待につながっている。
一部のアナリストは、前週の大幅下落を受けた反動も、この日の上昇につながったとみている。S&P総合500種 (SPX)は前週、週間で約7カ月ぶりの大幅安となった。
チャールズ・シュワブのトレーディング・デリバティブ担当バイスプレジデント、ランディー・フレデリック氏は「世論調査でのバイデン氏のリードはやや縮小しているようだが、市場の反応からは早い時期に勝敗が決まると予想されていることがうかがえる」と指摘。
その上で「仮に何らかの理由で明確な結果が出ず、敗者が負けを認めなかったり、裁判に持ち込まれる事態となれば、市場はしばらく値動きの荒い展開となるだろう」と予想した。
この日は幅広い銘柄に買いが入り、S&P総合500種 (SPX)の主要11セクターのうち10セクターが上昇。金融株 (SPSY)と工業株 (SPLRCI)がともに2%超高と上げを主導した。
銀行株指数<.SPXBK>は1週間ぶりの高値を付けた。工業株のキャタピラー (N:CAT)は2.71%高、複合企業ハネウェル・インターナショナル (N:HON)は3.23%高。
選挙後に市場のボラティリティーが高まるとの見方は後退し、投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX) (VIX)は1週間ぶりの低水準となった。前週には4カ月半ぶりの高水準を付けていた。
民主党は、上院議員選でも優勢が見込まれており、上下両院とも同党が多数派になる見込み。
だた、この日は民主党勝利の恩恵を受けるとみられる銘柄全てが上昇したわけではなく、マリフアナや再生エネルギー関連株は売られた。
ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を4.23対1の比率で上回った。ナスダックも4.11対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は89億2000万株。過去20営業日の平均は90億2000万ドル。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 27480.03 +554.98 +2.06 27138.6 27640.2 27138. (DJI)
9 1 69
前営業日終値 26925.05
ナスダック総合 11160.57 +202.96 +1.85 11038.6 11213.9 11004. (IXIC)
6 2 84
前営業日終値 10957.61
S&P総合500種 3369.16 +58.92 +1.78 3336.25 3389.49 3336.2 (SPX)
5
前営業日終値 3310.24
ダウ輸送株20種 11559.96 +343.54 +3.06 (DJT)
ダウ公共株15種 889.78 +13.22 +1.51 (DJU)
フィラデルフィア半導体 2302.73 +42.66 +1.89 (SOX)
VIX指数 35.38 -1.75 -4.71 (VIX)
S&P一般消費財 1199.38 +23.82 +2.03 (SPLRCD)
S&P素材 416.71 +6.37 +1.55 (SPLRCM)
S&P工業 677.69 +19.15 +2.91 (SPLRCI)
S&P主要消費財 660.41 +10.53 +1.62 (SPLRCS)
S&P金融 412.65 +8.87 +2.20 (SPSY)
S&P不動産 220.36 +3.54 +1.63 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 223.09 -1.68 -0.75 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1223.30 +17.39 +1.44 (SPXHC)
S&P通信サービス 199.51 +2.79 +1.42 (SPLRCL)
S&P情報技術 1990.56 +35.22 +1.80 (SPLRCT)
S&P公益事業 328.71 +4.72 +1.46 (SPLRCU)
NYSE出来高 9.18億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23855 + 575 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 23830 + 550 大阪比 <0#NIY:>
*内容を追加しました。
(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)