[シンガポール 28日 ロイター] - シドニー株式市場で28日、ニッケルやコバルトの探査事業を行う小規模企業、GMEリソーセスの株価が一時53%上昇した。米国市場で株価が急騰したゲームストップとティッカーシンボル(銘柄コード)が似ていることが背景にあるとみられる。
GMEリソーセスは13%高の0.085豪ドル取引を終了。一時、0.115豪ドル(0.0878米ドル)まで上げた。前日も14%上昇していた。
IGマーケッツ(メルボルン)のアナリスト、カイル・ロッダ氏は「(ゲームストップと)ティッカーシンボルが似ているというだけの理由でGMEリソーセスを買っている投資家がいるようだ」と分析した。
SNS(交流サイト)「レディット」のチャットルームで、個人投資家がゲームストップ株の購入を促す呼び掛けが広がり、株価が急騰したことに関連しており、GMEリソーセス自体とはまったく無関係だと指摘した。
ゲームストップの株価はSNS上の呼び掛けで個人投資家が一斉に買いに動いたため、1月12日以降、17倍近くに跳ね上がった。同社株を空売りしていたファンド勢はポジション解消を迫られ、多額の損失に見舞われた。
GMEリソーセスの広報担当者からのコメントは得られていない。
一方、同社のマネジングディレクター、ピーター・サリバン氏は、シドニー・モーニング・ヘラルド紙の取材に対して「アプリで株価をみたら0.094豪ドルになっていて驚いた。急に値上がりしたので、自分の会社にいったい何が起きているんだろうと思った」と語った。
その後、ティッカーシンボル「GME」が関係していることが分かったという。「本当は、自分の会社が行っている世界レベルのニッケルプロジェクトが株価で評価されていると言えれば良かったのだが」と付け加えた。