[東京 15日 ロイター] - 15日午前の東京株式市場で、日経平均株価が1990年8月3日以来、30年半ぶりに一時3万円の大台に乗せた。新型コロナウイルス対策で主要各国が財政支出を拡大し、金融緩和を進める中、世界的なカネ余りが株価を押し上げた。しかし、3万円回復後は伸び悩んでおり、かつてのバブル景気時のような熱狂感はないとの声も聞かれる。
この日の日経平均は堅調にスタート。 前週末の米国株市場でナスダック総合とS&P総合500種が終値ベースで最高値を更新した流れを引き継いだ。前場が開く直前に発表された日本の10─12月期実質国内総生産(GDP)は2四半期連続のプラスとなった。 (Full Story)
日経平均は寄り付き後に上げ幅を拡大。バブル後高値を更新し、午前9時20分過ぎに節目の3万台に乗せた。TOPIXも一時1948.40ポイントと1991年6月以来の水準を付け、バブル後高値を更新している。
しかし、3万円を回復した後の日経平均は伸び悩んでいる。急な上昇に対する警戒感のほか、目標達成感が台頭している。
「やはりカネ余りであり、マネーストックに示されるように市中に流れるマネーの量が急増している」と、ケイ・アセット代表の平野憲一氏は指摘。一方で、「バブルを経験した者として感じるのは、今のマーケットの状況はおとなしく、バブルとは程遠い」と話す。
*内容を更新しました。