[ワシントン 26日 ロイター] - 米上院財政委員会は26日、米国内で組み立てられた電気自動車(EV)の購入に対する税額控除を最大1万2500ドルに引き上げることを盛り込んだ「クリーン・エナジー・フォー・アメリカ」法案を14対14の同数票で採択した。
税額控除の対象は小売価格が8万ドル以下の車両に限定する。現行の税額控除は最大7500ドルで、小売価格の上限価格はないが、各メーカーのEV総販売台数が20万台に達した時点で段階的に縮小されることになっている。
米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)と米電気自動車(EV)大手テスラはこの上限に達したため、現在は対象外。
この法案は、既存の台数上限を撤廃する一方、控除額を米国の乗用車販売台数の50%がEVになった時点から3年間で段階的に廃止することを定めている。他にも多数のグリーンエネルギーに関連する税制優遇措置を含む一方、化石燃料関連の税制優遇措置の多くは廃止または削減することになる。
米国内で組み立てられたEVの税額控除を現行の7500ドルから2500ドル拡大する。労働組合への加盟企業などが生産したEVにはさらに2500ドルを上乗せする。
これにより、テスラや独フォルクスワーゲンなど米国内に労働組合を持たない自動車メーカーや、米国外でEVを製造しているメーカーに対する税額控除は小さくなる。
議会の試算によると、EV奨励策には2031年までに316億ドルが必要とみられる。法案は上下両院で承認される必要がある。