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買い先行後はこう着の強い相場展開に

発行済 2021-10-04 08:25
更新済 2021-10-04 08:30
© Reuters.
 4日の日本株市場は、買い先行後はこう着の強い相場展開になりそうだ。
1日の米国市場はNYダウが482ドル高だった。
9月ISM製造業景況指数や消費者信頼感指数が予想外に改善を示したことが材料視された。
その後、格付け会社フィッチが債務上限問題の解決が遅れた場合格付けを圧迫すると警告したため、一時下落に転じる局面もあったが、新型コロナ感染の沈静化や新たな治療薬などへの期待に景気循環株に買いが向かい再び上昇。
長期金利の低下を受けてハイテク株が下げ止まったことも手伝い、引けにかけダウは上げ幅を拡大した。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比230円高の29050円。
円相場は1ドル110円90銭台で推移している。


 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。
日経平均は先週の下落で25日線を割り込み、75日線、26週線水準まで急落した。
8月下旬からの上昇で警戒されていた過熱感は後退したこともあり、押し目狙いの買いが強まる可能性はありそうだ。
ただし、先週末の大幅な下げによって少なからず需給状況は悪化していると考えられ、戻りの鈍さが意識される局面においては、短期筋の売り仕掛け的な売買が警戒されよう。
また、岸田内閣発足によって改めて政策期待が高まりやすい半面、金融所得課税強化を警戒する声も聞かれていることから強弱感が対立しやすいと考えられる。


 とはいえ、米国については債務上限問題から不安定な相場が見込まれており、政策期待が高まりやすい日本株が相対的に優位な状況だろう。
中国の不動産市場を巡る金融不安については、国慶節で中国は休場となるため日中のリスク警戒もひとまず和らぐと考えられる。
そのため、短期的な売り仕掛けの動きに対しては、その後のショートカバーを想定した押し目狙いのスタンスになりそうだ。


 物色の流れとしては買い一巡後のこう着を想定し、政策テーマに絡んだ物色が見込まれる。
足元では岸田氏のこれまでの発言から想定されるテーマ株への物色から、今後は岸田政権による政策をテーマとした物色に向かわせよう。
そのほか、緊急事態宣言解除を狙ったトレードは一巡したものの、改めて経済活動の正常化による業績回復を想定した物色が意識されてくるだろう。

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