執筆:Sam Boughedda
Investing.com – 米連邦準備制度理事会(FRB)は、広く予想されていた利上げを実施し、今後の会合でも継続的に利上げを行うことを示唆したため、株価は急騰した。
FRBは3年以上ぶりに利上げを行い、インフレを抑制するために今年7回の利上げを示唆した。FOMC(連邦公開市場委員会)は、基準金利を従来の0%から0.25%の範囲から0.25%から0.5%の範囲に引き上げた。
ロシアのウクライナ戦争と新型コロナによる先行きの不確実性にもかかわらず、FRBはさらなる利上げが適切であると述べた。米国は過去40年間で最も高いインフレへの対応に追われている。
パウエル議長は、FRBがインフレを抑制するためにできることをすると約束しながら、賃金の上昇が鈍化することを望んでいると述べた。
コロナの蔓延を抑制するためにロックダウンが広まり、経済活動に歯止めがかかったため、パンデミック時にFRBは金融緩和策を実施したが、そこから転換し、今回の利上げに至った。市場は数カ月前から利上げを予想していたが、今後の利上げペースに対する懸念の波が押し寄せ、株式市場の変動性は高まっている。
2月の小売売上高は、予想を若干下回ったものの、前月より支出が増加した。中国のいくつかの都市でコロナ患者が新たに急増し、ロックダウンも行われたことを受けて、需要の不安視から原油価格は続落した。
木曜日の市場に影響を与えると思われる3点を紹介する。
1. 原油価格
最大の石油輸入国である中国から、約1700万人の都市である深圳でコロナ感染が発生したとのニュースが伝わり、原油価格は続落した。今週も引き続き注目すべき点である。
製造業の中心地である同市は、厳重な警戒態勢に入った。水曜日に米国エネルギー情報局の発表によると、米国の石油備蓄は今週予想以上に増加した。アナリストの予想では1375万バレルの減少であったが、原油在庫は先週4345万バレルまで増加し、予想に反する結果となった。
2. Starbucks元CEOの3度目の復帰
Starbucks Corporation (NASDAQ:SBUX)で長年CEOを務めたHoward Schultz氏は、全米で従業員の組合結成への動きが高まる中、企業戦略を指揮するために3度目のCEO復帰を行おうとしている。
株価は水曜日に5%上昇し、木曜日も引き続き注目される。同氏は、1987年に経営を引き継ぎ後、世界的に拡大した同社の実質的な代名詞的存在となっている。
3. Walmartの雇用促進
小売業大手のWalmart Inc (NYSE:WMT)は、店舗、クラブ、オフィス・パーク、サプライ・チェーン施設での雇用確保のため、この春、5万人の米国人労働者を雇う計画だ。今期は4月に終了する。2月の小売売上高は増加したが、増加ペースが予想よりやや遅かったというデータを受けて、株価は水曜日に0.3%下落した。
-- Investment.comとロイター通信に基づいて本記事を執筆