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英財政赤字、今年度は予想下振れへ 税収増が寄与

発行済 2022-03-22 18:58
更新済 2022-03-22 19:09

[ロンドン 22日 ロイター] - 英国の財政赤字は、今2021/22年度(21年4月─22年3月)末まで残すところ1カ月の段階で前年同期の半分弱にとどまった。23日にはスナク財務相の予算演説が行われる。

22日発表の政府統計によると、21年4月─22年2月の公的部門純借り入れ(国有銀行を除く)は1384億ポンド、新型コロナウイルス対応で財政支出が膨張した前年同期の2909億ポンドを52%下回った。

2月単月では131億ポンドでロイターがまとめたエコノミストの平均予想を50億ポンド以上上回った。ただ1月は黒字に上方改定された。

21/22年度の財政赤字は、予算責任庁が昨年10月に示した予測の1830億ポンド、国内総生産(GDP)比7.9%を下回る見込み。予想を上回る税収が寄与した。20/21年度の赤字はGDP比14.8%で第二次世界大戦以降で最大となった。

2月の債務利払いは前年比52%増の82億ポンド。

公的部門純債務(国有銀行を除く)はGDP比94.7%だった。

スナク財務相は統計を受け、財政で「責任ある」アプローチを取る意向を表明。「物価や金利は依然上昇しており、債務状況を悪化させ、将来の世代にさらなる負担を負わせるわけにはいかない」と述べた。

EY・ITEMクラブのチーフエコノミックアドバイザー、マーティン・ベック氏は「力強い税収、公的借り入れの前年比減少は、23日の財務相の演説に好ましい環境をもたらす。しかし高インフレと地政学面の不確実性の影響は、今後難しい財政運営を迫られることを示唆する」と述べた。

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