[メルボルン 23日 ロイター] - 女子テニスの世界ランク1位、アシュリー・バーティ(オーストラリア)が23日、現役引退を表明した。25歳という絶頂期での突然の引退表明となった。
バーティインスタグラムに投稿した動画で「人として追いかけたい夢がたくさんある。それは必ずしも世界中を飛び回ったり、私が常にいたいと思っている家族や家から離れる必要のないもの」とコメントし、海外転戦のツアー生活に疲れた様子をうかがわせた。
そして「テニスへの愛が変わることはなく、人生の大きな部分を占めてきたが、これからの人生ではアスリートのアシュリー・バーティではなく、一人の人間として楽しく生きることが大切だと考えている」と語った。
バーティは10代だった2014年末にツアーに嫌気がさして競技を離れたことがあるが、16年に復帰して選手として瞬く間にトッププレーヤーに駆け上がった。
ただ、バーティは今回の引退について「以前にもこういうことはあったけど、その時とは異なる感情」とし、「テニスには非常に感謝している。テニスは私に全ての夢、それ以上のものを与えてくれた。しかし、今こそ身を引き、他の夢を追いかけ、ラケットを置く時だと分かっている」と述べた。
バーティはこれまで15のタイトルを獲得。四大大会では19年全仏オープン、21年ウィンブルドン選手権を制し、約2カ月前には地元の全豪オープンで優勝したばかりだった。世界ランキングでは計121週にわたって1位の座に君臨した。