執筆:Yasin Ebrahim
Investing.com -- 水曜日、JPMorganの決算発表が軟調な結果となり、金融セクターに対する見通しが曇ったものの、ハイテク株および一般消費財株が上昇したことなどを背景にダウ工業株30種平均は上昇。
ダウ工業株30種平均は1%、344ポイント、S&P500は1%、ナスダックは2%それぞれ上昇した。
米国債利回りが2日連続で低下する中、Amazon (NASDAQ:AMZN)とApple (NASDAQ:AAPL)がともに2%超上昇し、超大型株の上昇に支えられテクノロジー・セクターは全体的に上昇基調であった。
またNew Street Researchがデータセンター事業の好調を理由に、Nvidia (NASDAQ:NVDA)の評価をニュートラルから買いに引き上げ、目標株価を255ドルから280ドルに上方修正したこともハイテク株の上昇を下支えした。
また、ブルームバーグのデータによると、投資家が半導体銘柄に資金を投じていることも、このセクターのセンチメントを後押ししている。半導体ETFへの投資家の流入額は68億ドルに急増し、2021年通年の流入額52億ドルを上回った。
一般消費財株も、 Delta Air Lines (NYSE:DAL)の決算が予想を上回り、旅行需要の強さが確認され、Marriott International (NASDAQ:MAR)やCarnival (NYSE:CCL)など旅行関連銘柄の上昇を下支えし、市場全体の上昇を牽引するセクターのひとつとなった。
デルタ航空は第1四半期は赤字幅は予想を下回り、第2四半期には黒字に転換すると予想した。
しかし金融セクターでは、JPMorgan (NYSE:JPM)が3%下落し、上昇傾向に逆行して小幅安で取引を終えた。
JPモルガンの第1四半期決算は、不良債権に対する引当金が予想を上回り、「下振れリスクの可能性が高い」として、市場予想を下回る結果となった。
Citigroup (NYSE:C)、Goldman Sachs (NYSE:NYSE:GS)、Wells Fargo (NYSE:NYSE:WFC)、Morgan Stanley (NYSE:NYSE:MS)はいずれも木曜日に決算発表を行うが、値動きに方向感はみられなかった。
資産運用会社のBlackRock (NYSE:BLK)の四半期決算は、運用資産の急増に支えられ、売上および最終収益ともに予想を上回る結果となった。
また、Bed Bath & Beyond (NASDAQ:BBBY)は、輸送コストの上昇が重しとなり、赤字の四半期決算でネガティブ・サプライズとなったが、日中の下落幅は次第に解消され約1%安で引けた。
国際エネルギー機関(IEA)が、需要減退とロシア産原油への制裁の影響を受け、今年の供給がやや不足すると予想され、エネルギー株は上昇した。
先週、米国産原油の在庫が予想を上回る940万バレル増加したという週次データを受けて、エネルギー株は軟調な推移となっていた。
APA (NASDAQ:APA)、Devon Energy (NYSE:DVN)、Hess (NYSE:HES)などがエネルギー・セクターで大きな上昇となった。
その他のニュースでは、Gap (NYSE:GPS)がアクティビスト投資家から注目されているとの報道を受けて、8.4%上昇した。