[東京 6日 ロイター] - 6日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比81円71銭高の2万7902円11銭と小幅に続伸した。前日の株安が重しとなった一方、円安が相場を下支えした。時間外取引の米株先物や、中国・香港株の底堅い動きも投資家心理を支援し、高値引けとなった。
日経平均は、前日の米株安が重しとなって100円超安で始まったが、短時間で切り返し、プラスに浮上した。その後は、前日終値を挟んだ値動きとなった。値がさの半導体関連が総じて堅調で、指数にプラス寄与。米長期金利が上昇する中、保険や銀行株が堅調だった。ファーストリテイリングがしっかりで、1銘柄で指数を36円押し上げた。
市場では「基本的には値固めとなった」(岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長)との受け止めが聞かれた。ドル/円が136円台後半と、前日の大引け時点の134円台半ばから円安に振れ「(円安への)個別株の反応は異なったが、全体として投資家心理の支えになった」(林氏)との見方が出ていた。
13日の米消費者物価指数(CPI)や14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表に市場の関心が向かう中で「ポジションを傾けにくい」(国内運用会社のストラテジスト)との声もあった。
TOPIXは0.14%高の1950.72ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆3104億9200万円だった。東証33業種では、値上がりは保険業や鉄鋼、海運業など21業種で、値下がりは鉱業やサービス業、精密機器など12業種だった。
アドバンテストや三井住友FGが堅調。三井物産はしっかりだった。一方、ソフトバンクグループが大幅安。リクルートHLDG、ソニーグループはさえない。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが726銘柄(39%)、値下がりは1017銘柄(55%)、変わらずは93銘柄(5%)だった。