[23日 ロイター] - 23日の米国株式市場で、米電気自動車(EV)大手テスラは荒い値動きの中、2年ぶりの安値水準に落ち込んだ。イーロン・マスク最高経営任者(CEO)は22日、今後2年間はテスラ株を売却しないと表明したが、投資家を安心させることはできなかった。
マスク氏は昨年末以降、400億ドル相当のテスラ株を売却。そのうち150億ドル分は、売却しないと約束した後に売却されている。
証券取引委員会(SEC)の弁護士だった経歴を持ち、現在は法律事務所モーゼス&シンガーのパートナーであるハワード・フィッシャー氏は「近い将来にマスク氏が再び売却し、テスラの株価に値下げ圧力がかかるとすれば、投資家には証券詐欺を主張する正当な根拠がある」と述べた。
SECの規則では、公開企業とその幹部は、投資家にとって重要な意味を持つ可能性のある情報について、投資家が見ているチャンネルを通じて正確に開示することが義務付けられている。ただ、企業がどのようにそれを行うべきかは、具体的には規定されていない。
テスラ株は23日に一時3.5%下落、2020年9月以来の安値を付けた。終値は約1.76%安だった。