(決算速報)
ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は2月10日の取引時間終了後に23年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。中国ロックダウン影響による販売減少や原材料調達遅延による生産高減少などで減収減益だった。そして通期予想を据え置いて減収減益予想としている。ただし、中長期的には直動機器の需要拡大が予想されるため「スマート生産プロジェクト」の一環とする設備投資として、埼玉工場敷地内に「無人工場棟」を新設する方針だ。積極的な事業展開で24年3月期の収益改善を期待したい。株価は反発力が鈍く昨年来安値圏でモミ合う形だ。23年3月期減収減益予想を織り込み済みであり、第3四半期累計業績に対するネガティブ反応は限定的だろう。調整一巡して出直りを期待したい。
■23年3月期3Q累計減収減益、通期減収減益予想据え置き
23年3月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比13.5%減の17億76百万円、営業利益が0百万円の赤字(前年同期は2億18百万円の黒字)、経常利益が95.7%減の9百万円、親会社株主帰属四半期純利益が99.3%減の1百万円だった。
中国ロックダウン影響による販売減少、原材料調達遅延による生産高減少、原材料価格上昇、光熱費・物流費上昇などで減収減益だった。部門別売上高は、直動機器が中国ロックダウン影響などで15.5%減の11億08百万円、精密部品加工がレース用部品の減少で11.6%減の5億15百万円、ユニット製品が中国市場での受注停滞や販売先の設備投資延期などで4.3%減の1億52百万円だった。
四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億66百万円で営業利益が7百万円の赤字、第2四半期は売上高が6億06百万円で営業利益が1百万円の赤字、第3四半期は売上高が6億04百万円で営業利益が8百万円の黒字だった。
通期の連結業績予想(22年11月11日付で売上高、利益とも下方修正)については据え置いて、売上高が22年3月期比10.0%減の24億67百万円、営業利益が97.4%減の6百万円、経常利益が95.2%減の12百万円、親会社株主帰属当期純利益が98.8%減の2百万円としている。配当予想(22年11月11日付で期末1円下方修正)も据え置いて、22年3月期比3円減配の1円(期末一括)としている。
23年3月期は中国ロックダウン影響や原材料調達遅延などで減収減益予想だが、中長期的には直動機器の需要拡大が予想されるため「スマート生産プロジェクト」の一環とする設備投資として、埼玉工場敷地内に「無人工場棟」を新設する方針だ。積極的な事業展開で24年3月期の収益改善を期待したい。
■株価は調整一巡
株価は反発力が鈍く昨年来安値圏でモミ合う形だ。23年3月期減収減益予想を織り込み済みであり、第3四半期累計業績に対するネガティブ反応は限定的だろう。調整一巡して出直りを期待したい。2月10日の終値は245円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS44銭で算出)は約557倍、今期予想配当利回り(会社予想の1円で算出)は約0.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS517円09銭で算出)は約0.5倍、そして時価総額は約15億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)