[ブラジリア 13日 ロイター] - ブラジルのアダジ財務相は13日、同国には利下げ余地があると述べるとともに、新たな財政枠組みを確立することの方が、インフレ目標を変えるよりも大きなインパクトをもたらすとの考えを示した。新聞社主催のイベントで講演した。
アダジ氏は、燃料税の一部再開などの政策により、ブラジルは諸外国と違って利下げ余地が生まれたと説明。ただブラジル中央銀行が22日の次回会合で利下げサイクルに入るとの見通しは示さなかった。
昨年9月から13.75%に据え置かれている政策金利について、ルラ大統領は高過ぎるとの批判を繰り返してきた。
今年に入って広がったインフレ目標変更の思惑について問われたアダジ氏は「適切な財政枠組みを設ければ、(インフレ目標)よりもずっと重要なインパクトをもたらす」と述べ、週内に新たな財政枠組みを大統領に提出する意向だとした。
米国のシリコンバレー銀行(SVB)とシグネチャー銀行の経営破綻については、試練がもたらされたとした上で、ブラジルは財政・金融政策の調整によって「世界の海の荒波を乗り切れる」と強調した。