[16日 ロイター] - (カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) .FTSE 終値 6710.10(‐0.42) 前営業日終値 6710.52(‐74.40)
クセトラDAX指数(フランクフルト) .DAX 終値 11044.01(+59.04) 前営業日終値 10984.97(‐211.52)
CAC40種平均指数(パリ) .FCHI 終値 4839.86(+24.50) 前営業日終値 4815.36(‐85.83)
<ロンドン株式市場> ほぼ横ばいで取引を終えた。取引時間中は1月下旬以来約5 カ月ぶりの安値となる6656.90まで下落したが、タバコ銘柄などが買われ、終盤に かけて持ち直した。最近はギリシャ支援協議の先行き不安で売りが続いていたが、この日 は全般的に相場が安定した。 ギリシャ支援協議の行き詰まりで、投資家は慎重な姿勢を保っているものの、値ごろ 感の出た銘柄を買い戻すチャンスと考える者もいた。 ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT) BATS.L はCLSAが投資判断を 「アウトパフォーム」から「買い」に引き上げたことが好感され、株価が2.9%上昇し た。競合のインペリアル・タバコ・グループ IMT.L は2.2%の連れ高となった。 一方、鉱業株は値下がりした。ドル高の影響もあり銅価格が約3カ月ぶりの安値に落 ち込んだことが嫌気された。米連邦準備理事会(FRB)が9月に利上げを開始するとの 見方がドルを押し上げた。ドル高により米国以外の鉱業関連企業にとって銅などのドル建 ての商品には割高感が出る。 また、米金利が上昇した場合、米国債の利回りが上がるため、投資対象としての株式 の魅力が減ることも相場の足かせとなった。
<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。このところギリシャ銘柄を中心に売りが 続いたことを受けた買い戻しが出た。ユーロの値下がりで輸出関連銘柄も買われた。 FTSEユーロファースト300指数 .FTEU3 は、8.78ポイント(0.58%) 高の1528.83だった。日中は2月中旬以来の安値をつける局面もあったが、終盤に かけて持ち直した。DJユーロST OXX50種指数 .STOXX50E は16.02ポイント (0.47%)高の3454.09だった。 投資家の不安心理の度合いを示すユーロSTOXX50ボラティリティ指数 .V2TX は3.22%上昇し、1月以来の高い水準となった。 この日はユーロが対ドルで約0.5%値下がりした。KBCのシニアエコノミスト、 クン・デ・レウス氏は「ユーロ安は、企業利益に大きなプラスだ。欧州企業を下支えして いる」としつつも「ギリシャと債権団の交渉は合意からほど遠く、向こう数週間のうちに 少なくとも5%の株価調整があるだろう。ギリシャ情勢によって相場は乱高下状態が続く とみている」と述べ、株価持ち直しは長くは続かないとの見通しを示した。 ギリシャの主要株価指数 .ATG は4.77%、金融株指数<.FT ATBNK>は8.86% それぞれ低下した。ギリシャの債務不履行(デフォルト)とユーロ圏離脱を避けるため交 渉が週末に決裂した後、ギリシャと債権団は双方とも姿勢を硬化させている。 ドイツの社会民主党(SPD)のリーダー、トーマス・オッパーマン氏はこの日、ギ リシャ政府側から解決への意欲が感じられないと述べ、18日のユーロ圏財務相会合でも 解決には至らないだろうとの見方を示した。