[東京 15日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比238円04銭高の2万9626円34銭と、3日続伸して取引を終えた。好決算を手掛かりにした個別物色が引き続きみられ、相場を押し上げた。米長期金利の上昇を背景にドル/円が円安に振れたことも支援材料となった。日経平均は連日の年初来高値となり、約1年半ぶりの高水準で推移。TOPIXも年初来高値を更新し、2021年9月以来の高値を付けた。
日経平均は158円高と底堅くスタートした。寄り付き後は、好決算を発表した企業や指数寄与度の大きい銘柄への買いが指数を支え、上げ幅を拡大。前場には一時、前営業日比約240円高の2万9629円47銭の高値を付けた。ただ、買い一巡後は次第に小動きとなり、後場は一進一退の展開となった。セクター別では米金利高が好感され、金融株が堅調に推移した。
市場では、緩和的な金融政策やコロナ禍からの経済回復などを背景に「海外市場に比べて日本株は相対的に買われやすい環境」(国内証券・アナリスト)との声が聞かれた。
一方、SMBC信託銀行の投資調査部長・山口真弘氏は、足元の日本株について「ファンダメンタルズというよりも、著名投資家の日本株買いや東証による資本効率改善要請などを手掛かりに買われ、グローバルでのポジション修正が背景にあるのではないか」と指摘した。目先の日経平均については「瞬間的に3万円をトライする可能性はある」(山口氏)と話す一方で、3万円台を維持して上昇していくには強材料が必要との見方を示した。
TOPIXは0.88%高の2114.85ポイントで取引を終え、年初来高値を更新した。東証プライム市場指数は0.88%高の1088.20ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆1715億2900万円と、商いが膨らんだ。東証33業種では、保険、その他金融、証券など28業種が値上がり。値下がりは精密機器、石油・石炭製品、パルプ・紙など5業種だった。
個別では、前週末に発表された決算が好感され、資生堂が5.2%高で推移。日経平均を11円ほど押し上げた。
金融株もしっかりと推移し、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループがそれぞれ1.8%高となった。
プライム市場の騰落数は、値上がり1166銘柄(63%)に対し、値下がりが620銘柄(33%)、変わらずが48銘柄(2%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 29626.34 +238.04 29547.04 29,475.97─
29,629.47
TOPIX 2114.85 +18.46 2107.41 2,103.84─2
,114.86
プライム指数 1088.20 +9.51 1084.21 1,082.55─1
,088.20
スタンダード指数 1078.66 +3.09 1077.32 1,075.90─1
,079.91
グロース指数 951.14 +1.34 949.42 941.63─952
.09
東証出来高(万株) 144844 東証売買代金(億円 31715.29
)