[12日 ロイター] - 米金融大手JPモルガン・チェースが12日発表した第4・四半期決算(12月31日まで)は減益となったものの、年間では過去最高利益を達成した。2024年の金利収入も予想を上回る見通し。
同行は経営破綻した米中堅銀行ファースト・リパブリック銀行の買収で買収で数十億ドルの融資を獲得した。これにより純金利収入(NII)が増加している。
24年通年のNIIは900億ドルと予想。LSEGがまとめた予想の862億ドルを上回った。第4・四半期のNIIは19%増の242億ドルと過去最高を記録した。
第4・四半期の投資銀行業務の手数料収入は13%増加した。株式と債券の引き受けが好調だった。債券部門の収益も8%増加した。
第4・四半期の利益は93億1000万ドル(1株当たり3.04ドル)。前年同期の110億1000万ドル(1株当たり3.57ドル)に及ばなかった。地銀破綻で流出した連邦預金保険公社の預金保険基金(DIF)を補てんするため30億ドル近い費用を計上したことが響いた。収入は12%増の385億7000万ドルだった。
2023年の年間収益は過去最高の496億ドルに達した。
ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、米国経済は引き続き底堅いとの見解を改めて示したが、インフレは予想以上に高止まりし、高金利は長期化する可能性があると警告した。