Stephen Culp
[ニューヨーク 30日 ロイター] - 米国株式市場は主要企業の決算発表を控え、ハイテク株が中心のナスダック総合が下落して取引を終えた。市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果にも注目している。
S&P総合500種は取引時間中の最高値を更新したが、終値は小幅に下落。ダウ工業株30種は小幅に値を上げた。
この日は引け後にアルファベットとマイクロソフトが四半期決算を発表。両社の株価は決算を受け、時間外取引で下落した。
チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・タズ社長は超大型7銘柄「マグニフィセント・セブン」の決算発表を控え、警戒感が強まっていると指摘。「株価は信じられないほど好調で、やや慎重姿勢が見られている。おそらく当然のことだ」と語った。
この日はダウ輸送株20種、フィラデルフィア半導体指数、小型株で構成するラッセル2000指数といった景気動向に敏感なセクターがアンダーパフォームした。
米労働省が30日発表した2023年12月の雇用動態調査(JOLTS)の求人件数は市場予想に反して増加し、米連邦準備理事会(FRB)が3月の利下げを検討するには労働市場が強すぎることを示唆した。
FRBは30─31日開催のFOMCで政策金利の据え置きを決定すると予想されている。今年の利下げ時期や回数を探る手掛かりとして、声明とパウエル議長の会見が注目される。
タズ氏は、第2・四半期のある時点で利下げが開始されるという市場が期待する今年のシナリオを確認する声明文言を探すと話した。
23年第4・四半期の決算シーズンが本格化している。LSEGによると、これまでに発表したS&P500採用企業144社のうち78%が市場予想を上回っている。
通期売上高見通しがさえなかった国際貨物輸送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は8.2%下落。
24年の好調な業績見通しを発表した自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は7.8%上昇した。同社は株主還元を強化する方針も示した。
同業フォード・モーターは2.0%高。
S&P主要11セクターでは6セクターが上昇。金融が1.2%高と上げを主導した。エネルギーも1.01%高と上げが目立った。
ボーイングは31日の市場取引開始前に予定される決算発表を控え、2.3%下落した。
シティグループとバンク・オブ・アメリカ(BofA)はモルガン・スタンレーによる投資判断引き上げを受け、それぞれ5.5%、3.5%上昇。S&P銀行株指数を押し上げた。
S&P500では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.2対1の比率で上回った。
米株市場全体では値下がり銘柄が値上がり銘柄を1.4対1で上回った。
米取引所の合算出来高は103億株。直近20営業日の平均は115億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 38467.31 +133.86 +0.35 38298.23 38497.39 38257.80
前営業日終値 38333.45
ナスダック総合 15509.90 -118.15 -0.76 15604.08 15619.23 15484.67
前営業日終値 15628.04
S&P総合500種 4924.97 -2.96 -0.06 4925.89 4931.09 4916.27
前営業日終値 4927.93
ダウ輸送株20種 15776.31 -158.72 -1.00
ダウ公共株15種 854.78 -1.09 -0.13
フィラデルフィア半導体 4319.99 -68.28 -1.56
VIX指数 13.31 -0.29 -2.13
S&P一般消費財 1393.51 -3.03 -0.22
S&P素材 525.07 +2.33 +0.45
S&P工業 966.92 +0.45 +0.05
S&P主要消費財 778.06 +4.31 +0.56
S&P金融 652.47 +7.71 +1.20
S&P不動産 241.25 -2.22 -0.91
S&Pエネルギー 649.04 +6.51 +1.01
S&Pヘルスケア 1637.40 +4.04 +0.25
S&P通信サービス 268.46 -1.92 -0.71
S&P情報技術 3606.16 -26.98 -0.74
S&P公益事業 312.97 -0.12 -0.04
NYSE出来高 8.96億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 35960 - 40 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 35930 - 70 大阪比