Clara Denina Pratima Desai
[ロンドン 21日 ロイター] - スイスの資源大手グレンコアが21日発表した2023年決算は、資源価格の下落によりEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が171億ドルと、前年の341億ドルから大きく減少した。市場予想に一致した。
カナダの鉱山会社テック・リソーシズの製鉄向け原料炭事業を69億ドルで買収する計画の資金を確保するため、今年の配当は0.13ドルと、昨年の0.34ドルから減配すると発表。
買収は今年第3・四半期に完了する予定で、その後に原料炭・一般炭部門のスピンオフ(分離・独立)を計画している。
ギャリー・ネーグル最高経営責任者(CEO)は現時点で株主還元の「上乗せ」はないが、同事業のキャッシュ創出力は高いと見込まれるため、将来的に再開する展望を描けると指摘。
また、買収完了後にスピンオフに関して株主と対話を続け、意見を聞くと述べた。
ジェフリーズのアナリストは、買収完了後に資本に対する高いリターンが期待できるとし、グレンコアの株価が再びアウトパフォームし始めると予想した。