[日本インタビュ新聞社] - ■コピー相場の終焉?日本株投資戦略の転換期
従来、強い相関関係にあった日米株価の連動性が、近年変化しつつある。かつてはNY市場の動向が東京市場に大きな影響を与えていたが、現在は両市場の動きが乖離する場面も散見される。この背景には、日銀とFRBの金融政策の方向性の違いが大きく影響していると考えられる。日銀が物価上昇を抑えるために利上げを検討する一方で、FRBはインフレ鈍化に伴い利下げを視野に入れている。この両者の政策の違いが、投資家の判断に複雑な影響を与えている。
現在の市場環境においては、投資家は二つの異なる戦略を検討する必要がある。一つは、最近の下落局面にあったハイテク株など、割安になった銘柄が反発する可能性に賭ける「リターン・リバーサル作戦」である。もう一つは、日銀の利上げ政策が進む中で、円高・ドル安が進むと予想される場合に有利となる、円高・ドル安関連株に注目する戦略である。
どちらの戦略がより有効となるかは、今後の日米の中央銀行の政策動向や、各国の経済指標の発表次第である。特に、ハイテク株の決算発表がリバウンドの引き金となる可能性もあり、今後の動向に注目が集まる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)