*11:08JST クラボウ Research Memo(8):事業ポートフォリオ強化に加え積極的な株主還元や政策保有株式の圧縮も進める方針
■資本収益性の向上に向けた取り組み
クラボウ (TYO:3106)は、2024年5月に「資本収益性の向上に向けた取り組み」を公表した。
資本コストや株価を意識した経営を実現するための課題としてROEの改善を掲げており、「長期ビジョン2030」の従来の目標を前倒し、次期中期経営計画期間内(2028年3月期まで)にROE8%以上を達成するとともに、2031年3月期には10%以上の実現を目指している。
具体的には、前述のとおり、収益性が高く成長が見込める「半導体製造関連市場」や「自動化・制御装置市場」、「メディカル市場」へ経営資源を集中し、「長期ビジョン2030」に掲げる「持続的成長を実現する事業ポートフォリオの構築」に取り組んでいく。
同時に資本効率を意識し、1) 規律ある資金配分の実践、2) 政策保有株式の圧縮を進める。
1) については、現 中期経営計画で進めている総還元性向50%以上を実践するとともに、成長投資を実行したうえで余剰資金のさらなる株主還元も検討していく。
2) については、政策保有株式を、まずは連結純資産の20%以下まで段階的に売却し、そこで得たキャッシュを自己株式の取得のほか、事業ポートフォリオの組み換えのため、M&Aを含む成長投資などに充当していく考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
クラボウ (TYO:3106)は、2024年5月に「資本収益性の向上に向けた取り組み」を公表した。
資本コストや株価を意識した経営を実現するための課題としてROEの改善を掲げており、「長期ビジョン2030」の従来の目標を前倒し、次期中期経営計画期間内(2028年3月期まで)にROE8%以上を達成するとともに、2031年3月期には10%以上の実現を目指している。
具体的には、前述のとおり、収益性が高く成長が見込める「半導体製造関連市場」や「自動化・制御装置市場」、「メディカル市場」へ経営資源を集中し、「長期ビジョン2030」に掲げる「持続的成長を実現する事業ポートフォリオの構築」に取り組んでいく。
同時に資本効率を意識し、1) 規律ある資金配分の実践、2) 政策保有株式の圧縮を進める。
1) については、現 中期経営計画で進めている総還元性向50%以上を実践するとともに、成長投資を実行したうえで余剰資金のさらなる株主還元も検討していく。
2) については、政策保有株式を、まずは連結純資産の20%以下まで段階的に売却し、そこで得たキャッシュを自己株式の取得のほか、事業ポートフォリオの組み換えのため、M&Aを含む成長投資などに充当していく考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)