[29日 ロイター] -
(カッコ内は前営業日比)
FT100種総合株価指数(ロンドン) .FTSE 終値 6083.79(+152.01) 前営業日終値 5931.78(‐58.59)
クセトラDAX指数(フランクフルト) .DAX 終値 9798.11(+158.52) 前営業日終値 9639.59(‐241.23)
CAC40種平均指数(パリ) .FCHI 終値 4417.02(+94.86) 前営業日終値 4322.16(‐58.20)
<ロンドン株式市場> 反発。日銀のマイナス金利導入が好感された。 金融市場の混乱や世界経済の減速で日本のデフレ脱却が難しくなる中、日銀がマイナ ス金利導入を決めたことは、大胆な決断として多くの投資家を驚かせた。 スプレデックスの アナリスト、コナー・キャンベル氏は「2016年初めのマクロ 経済の緊張を日銀は一時的に和らげることができた」と述べる。 FT100種は今月の1カ月で約2.5%低下し、昨年9月以来の大幅安となったが 、29日は終値が1月6日以来初めて6000ポイントを超え、上げ相場の兆しとみるア ナリストもいる。29日は広範囲に買いが広がり、値下がりしたのは3銘柄だけだった。 スーパーマーケットのセインズベリー SBRY.L は3.5%高。小売りのホーム・リテ ール HOME.L 買収に向けた動きが止まっているとの報道が材料視された。アナリストらに 買収額が高すぎると指摘していた。ホーム・リテールは4.1%値下がりした。 有料テレビ放送スカイ SKYB.L は3.9%上昇した。ジェームズ・マードック氏が会 長に復帰するとの発表が好感された。決算が市場予想を上回ったことも好感された。 固定通信最大手のBT BT.L は4.0%上昇した。携帯通信事業者EEの買収が完了 し、電子通信とテレビの通信網の統合に成功した。
<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。日銀のマイナス金利導入が相場を押し上 げた。 FTSEユーロファースト300種指数 .FTEU3 は29.86ポイント(2.27% )高の1348.08で取引を終えた。DJユーロSTOXX50種指数 .STOXX50E は 65.67ポイント(2.20%)高の3045.09だった。 日銀は、当座預金の一部に対して課す金利をマイナス0.1%に引き下げた。マニュ ライフ・アセット・マネジメントの投資アナリストウィル・ハムリン氏は日銀の動きで「 欧州市場で投資家のリスク志向が強まった」と述べる。 29日に発表された昨年第4・四半期の米国内総生産(GDP)が市場予想を下回っ たことで、連邦準備理事会(FRB)が今後の利上げペースをさらに緩めるのではないか との期待も相場を押し上げた。 STOXX欧州600銀行株指数 .SX7P は2.77%上昇し、最も伸びた部門の一 つだった。スペインのサバデル銀行 SABE.MC は12.0%上昇。通年の純利益が91% 増加したことが好感された。英TSB銀行の買収で第4・四半期に不良債権の引き当てが 増えたことを相殺した。 イタリアのバンカ・ポポラーレ・ディ・ミラノ(BPM) PMII.MI とバンコ・ポポ ラーレ BAPO.MI はそれぞれ7.4%と9.2%の値上がり。合併する可能性があるとの 見方が買い材料となった。同じくイタリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(モン テ・パスキ) BMPS.MI は1.2%高。通期利益が5年ぶりにプラスに転じたことが好材 料となった。 一方、STOXX欧州600鉱業株指数 .SXPP は0.20%低下し、部門別で最も 値下がりした。ドイツの鉄鋼大手ティッセンクルップ TKAG.DE が市場は低迷しており業 績見通しに影響するかもしれないとしたことが嫌気された。鉄鋼世界最大手のアルセロー ル・ミタル ISPA.AS は5.9%値下がりした。