[日本インタビュ新聞社] - (業績修正速報)
ゼリア新薬工業<4559>(東証プライム)は11月5日に25年3月期第2四半期累計(中間期)および通期連結業績予想の上方修正を発表した。第2四半期累計については海外の医療用医薬品事業がディフィクリアを中心に好調に推移したことに加え、欧州通貨に対するスイスフラン安の進行で営業外収益に為替差益を計上したことも寄与する。通期については為替差益の発生を見込んでいないが、引き続き海外の医療用医薬品事業が好調に推移する見込みだ。通期予想は再上振れの可能性があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は上方修正を好感する形で年初来高値を更新した。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。
■25年3月期2Q累計および通期連結業績予想を上方修正
修正後の25年3月期第2四半期累計(中間期)の連結業績予想については、売上高が前年同期比15.7%増の424億20百万円、営業利益が21.1%増の64億50百万円、経常利益が44.5%増の79億40百万円、親会社株主帰属四半期(中間)純利益が12.3%増の60億60百万円の見込みとした。
前回予想(5月9日付公表の期初計画)に対して、売上高を14億20百万円、営業利益を8億50百万円、経常利益を23億40百万円、親会社株主帰属四半期(中間)純利益を17億60百万円、それぞれ上方修正した。海外の医療用医薬品事業がクロストリジウム・ディフィシル感染症治療剤ディフィクリアを中心に好調に推移したことに加え、欧州通貨に対するスイスフラン安の進行で営業外収益に為替差益を計上したことも寄与する。
通期連結業績予想については売上高が24年3月期比13.6%増の860億円、営業利益が14.3%増の110億円、経常利益が29.2%増の110億円、親会社株主帰属当期純利益が9.9%増の85億円とした。配当予想は据え置いて24年3月期比2円増配の46円(第2四半期末23円、期末23円)としている。連続増配で予想配当性向は23.9%となる。
前回予想(5月9日付公表の期初計画)に対して、売上高を30億円、営業利益を10億円、経常利益を10億円、親会社株主帰属当期純利益を7億円、それぞれ上方修正した。為替差益の発生を見込んでいないが、引き続き海外の医療用医薬品事業が好調に推移する見込みだ。通期予想は再上振れの可能性があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は年初来高値更新
株価は上方修正を好感する形で年初来高値を更新した。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。11月5日の終値は2375円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS192円83銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の46円で算出)は約1.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1806円33銭で算出)は約1.3倍、そして時価総額は約1262億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)