[日本インタビュ新聞社] - (決算速報)
ASIAN STAR<8946>(東証スタンダード)は11月12日に24年12月期第3四半期累計連結業績を発表した。不動産販売事業の投資用マンション買取再販や不動産管理事業の好調で大幅増収だが、不動産相場の高止まりで戸建開発の収益性が低水準にとどまっているため赤字だった。ただし通期大幅増収増益予想を据え置いた。積極的な事業展開により、通期ベースでの収益改善を期待したい。株価は10月の安値圏から反発の動きを強めている。出直りを期待したい。
■24年12月期3Q累計赤字だが通期大幅増益予想据え置き
24年12月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比17.4%増の16億85百万円、営業利益が1億22百万円の損失(前年同期は1億19百万円の損失)、経常利益が1億22百万円の損失(同1億21百万円の損失)、親会社株主帰属四半期純利益が1億28百万円の損失(同1億23百万円の損失)だった。
不動産販売事業の投資用マンション買取再販や不動産管理事業の好調で大幅増収だが、不動産相場の高止まりで戸建開発の収益性が低水準にとどまっているため赤字だった。
不動産販売事業は売上高が53.0%増の6億78百万円、営業利益が32百万円の損失(同8百万円の損失)だった。不動産管理事業は売上高が17.2%増の5億09百万円、営業利益が26.6%増の92百万円だった。建物管理の業容拡大や経費削減効果などで増収増益だった。不動産賃貸事業は売上高が4.3%減の2億80百万円、営業利益が2.9%増の46百万円だった。前期に投資物件の一部を売却したため減収だが、経費削減効果で増益だった。不動産仲介事業は売上高が18.5%減の2億23百万円、営業利益が94.4%減の1百万円だった。中国子会社を中心に賃貸仲介業務は堅調だったが、組織変更等の影響で売買仲介が伸び悩んだ。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が3億27百万円で営業利益が92百万円の損失、第2四半期は売上高が9億16百万円で営業利益が7百万円だった。
通期の連結業績予想は据え置いて売上高が23年12月期比73.0%増の36億78百万円、営業利益が76.2%増の94百万円、経常利益が86.5%増の88百万円、親会社株主帰属当期純利益が84.8%増の75百万円としている。
重点施策として、不動産管理事業では安定的な収益獲得と新規管理受託件数増加、不動産販売事業では横浜エリアを中心とした販路拡大と販売戸数増加、都内のマンション買取再販の強化、不動産仲介事業では投資用および居住用物件の積極的な斡旋による取扱件数の増加、タワーマンションなど大型物件の斡旋強化、不動産賃貸事業では稼働率維持と管理契約内容見直しによる収益増加、投資事業では中国および日本企業との協業による本邦不動産投資案件の吟味などを推進する。
第3四半期累計は赤字だったが、積極的な事業展開により、通期ベースでの収益改善を期待したい。
■株価は反発の動き
株価は10月の安値圏から反発の動きを強めている。出直りを期待したい。11月12日の終値は74円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS3円17銭で算出)は約23倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS91円13銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約18億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)